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■空き店舗の活用

2003/02/01(Sat)

 空き店舗の活用について、その意義、基本方針から実際の活用のありかたまでしっかり検討して見たいと思います。

 商店街全体の活性化に相乗効果を発揮するのはなんと言ってもラグジュアリィニーズ対応のショップを誘致することです。

多くの街で事業化したものの出店応募者が無くて結局、TMOがコミュニティ機能を持った施設として運営していくことになったりします。もともと来街目的に乏しい地区に空き店舗を利用して「○○センター」などと看板を上げても訪問者は無いはずです。これは多くの空き店舗対策で取り組まれた事業に起きていることですから、皆さんも見聞されていると思います。

 空き店舗は、物販集積である商店街の機能を補強補完する機能として活用する、端的に商店街の来街目的=散財対象となる機能を誘致する、ということを目座さなければならない。
なぜそうしなければならないか、その理由をはっきり理解することが第一の目的です。

経済再生と空き店舗の活用

製流販のチャネル活性化の取り組みは、我が国の実体経済の中心である個人消費のアップスケール化(質的転換=市場の革新)をめざし、それをになう全国の中小企業の経営革新を実現しようというものです。

 これはもちろん、国以下のしかるべき機関・組織が推進しなければならないレベルの施策ですが、残念ながら取り組みの兆候すら見いだせない。たしかに片や経営革新、創業塾などの制度が設けられ、一方では中心市街地活性化のスキームが整備されています。しかし、不思議なことにこれらの施策全体で作りあげるべき、実体経済再興のシナリオが提示され江いません。

 仕方なく?当社ごとき零細微少コンサルタントが分も弁えずに「ショッピングモールへの転換」、「製流販の連携によるラグジュアリィニーズへの対応」という大それた提案をするはめになっているわけです。

 これは本当に由々しいことです。
一方でデフレに対する実態経済面で有効な対策が講じられていない、また、経営フォーラムで論じますが、空中戦(金融、通貨)レベルの施策の効果も実体経済活性化に効果があるとは思われません。
 中心市街地活性化の取り組み自体、デフレ対策、経済活性化、製流販活性化という課題と明確に関連づけられていません。「地価デフレ」の現場だというのに不思議です。

 このまま推移すれば中心市街地活性化は実現できません。実体経済の空洞化はさらに拍車がかかり、国の財政はさらに逼迫していくことは確実、中心市街地活性化のスキームが縮減される可能性が高くなります。結局、空中戦に専念している間に中心市街地の空洞化、日本経済の空洞化がさらに深刻化、ついには再起不能となる途上にあるということをしっかり認識しなければならいと思います。

 それにしても、全国中小企業者を束ねているはずの日本商工会議所などはもっと実体経済の活性化、製流販全体の空洞化を押しとどめV型転回を実現する戦略、最低でも生き残り方策について提言しなければならないと思いますが、自覚的に取り組まれているのでしょうか。

 中心市街地活性化が駄目なら別の方策があるさ、と確信があればそれはそれで良いでしょうが、「経営フォーラム」で検討するように、空中戦で実体経済を転換することは出来ないと思います。
経済の空洞化をくい止め反転させる、という実体経済におけるはっきりした戦略的な取り組み、方策が必要です。

 中心市街地−中心商店街の活性化=モールへの転換をめざし、「既存個店の転換」と並行して「製流販の連携によるテナント整備の推進」似鳥組まなければならない、この取り組みこそが日本経済再生への挑戦に他ならない、ということです。

 たかが空き店舗ですが、この活用は日本経済再生の鍵を握っていると思います。製流販の連携による新しい消費生活への提案の場として空き店舗を活用する、という戦略的な位置付け、活用を目指すべき。
このような視点を持たないまま、単にとりあえず何かで充填しておこうというような安易な取り組みでは、街全体の活性化にはつながりません。
そもそもこういう安易な取り組みでは、当の空き店舗事業自体が成り立っていかないと思います。

活用にあたっての条件

商店街全体の活性化に相乗効果を発揮するのはなんと言ってもラグジュアリィニーズ対応のショップを誘致することです。

 商店街の活性化を実現するには、
@既存個店の改革に取り組み、「売れる店」への転換を実現する。
A空き店舗を利用して街にふさわしい機能を誘致する。
Bわざわざ買い物目的で訪れるのにふさわしいサービスや環境を整備する
ということが必要です。
 
 大切なことは、それぞれの事業がお互いに相乗効果を発揮する、というように全体を計画する、ということです。A店を目的に来街したお客がB店、C店に寄る、B,Cのお客がAに回遊する、というのが「相乗効果です。お客にとって街の中にどれくらい自分にとって「意味のあるお店、施設が揃っているか」ということですし、街にとっては一人のお客が回遊することで来街者1を来店客3,4にしていくわけです。

 このように考えれば空き店舗の活用が、借りたいもの貸す、ということではなく、来てもらいたい機能をはめ込んでいく、という仕事だということが分かります。それも「不足業種」や「先進事例」で決めるのではなく、お客の来街目的を充実させる、という方向で全体をまとめることが必要です。

 つまり、事業に先立って「街の存在意義」、「お客から見た来街目的」、「収益機会の選択」がはっきり決まっておくことが必要です。
街の「あるべき姿」に基づいて全体を転換していくためにさまざまな事業を行う、もちろん、空き店舗の活用もその一環だということです。
あらためて街のあるべき姿=基本計画における「一体的推進の目標」の大切さが分かりますね。新規出店者の募集、テナントリーシングにあたっても街の商業集積としてのコンセプト、活性化実現への計画などを説明できる場合と何も提案できない場合とでは出店応募者の数や意欲が違います。

 空き店舗に限らず商店街活性化の取り組みは全て、「ラグジュアリィモールへの転換」という最高位の目標からトップダウンで計画することが大切です。