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■商店街の主体的な動き

2003/01/22(Wed)

基本計画の「一体的推進の目標」のひとつに「ショッピングモールへの転換」、「域内の商業集積を一個のショッピングモールとみなした整備運営」が掲げられている都市でも、事業の主体となるべき商店街組織が自分たちの命運を賭けた仕事としてモールを目指している所はほとんど無いでしょう。

 その原因は、基本計画を作った時点にあります。当時は、
@商店街の来街客数増を実現するのが事業の目的と考えられていた。
 (各個店は事業の主体ではなく受益者とみなされていた)
A「ショッピングモール」という概念が良く理解されておらず、まして
 既存個店の転換で実現していくとは思いもよらなかった。
B計画も「商店街組織の行動指針」という性格を備えていない。
C作成時点で商店主達が「自分たちの命運を左右する計画」という自覚を 持つような取り組みたい制ではなかった。
というのが一般的だったと思います。
 もし、「個店の転換を中心にモール化を目指す」という目標があったなら計画作成の段階はもっと商店街組織を中核にした取り組みになっていたはずです。中心市街地活性化=中心商店街活性化であることは、立前はともかく、施策メニューを参照すれば一目瞭然でしたから。

 このような経緯もあって、極論すれば現在、基本計画〜TMOの活動と商店街組織の活動(街区・個店レベルの活性化への取り組み)は全く連動していないと思います。ところが「基本計画」をめぐる環境は、もはやこのままでは済まない、というところまで来ています。
議会などから「活性化事業は成果が挙がらないではないか」という声が良く聞かれるようになっています。

 これは、議会に限らず財政担当部局からも出ることですね。
特に都道府県レベルでは、管内の都市の中心商店街がことごとく活性化を実現することが出来ない、という状況に直面しているわけですから大変です。都道府県レベルの話は別の機会にすることとして、問題は個別商店街、活性化は実現できないまま次第に支援のスキームが縮小されることにでもなったらもはや生き残るすべはありません。

 商店街にとって必要なことは、基本計画の推進に向けた主体的な動きを作り出すことです。TMO関係者は、この加地への取り組みを陰に陽に押し出していくことが必要です。実際に「こうすれば個店−商店街が活性化できる」という方向・方法を明らかにする、実践に必要な理論・技術を修得する機会を作る、意欲的な個店を中心に繁盛店を作り出していく、という取り組みに直ちに取りかかることが必要です。

 商店街組織が動き出さないと活性化は実現できません。例えば街区の一角を利用して「パティオ事業」に取り組んだとして、その事業は成功したとしてもその成功が街区に波及する、ということはありません。商店街活性化の起爆剤という位置づけで取り組まれる事業が商店街とは全く関係のない点としての「成功」に終わってしまいます。

 やはり、既存街区の既存個店の繁盛店への転換が目に見えるようにすることが「基本計画」〜TMOというスキームの王道です。商店街組織の自主的な活動をどのようにして作り出すのか、TMOを中心とした関係機関の課題はここにあると思われます。現状只今から取り組んで自主的な活動へと進化させていくシナリオが必要です。

 組織の熟度が・・・、という声を良く聞きますが、「完熟」状態になってから事業に取り組んだ、という事例はありません。第一、事業に取り組まずに「熟度」を上げることは不可能ですし、「イベント」や「環境整備」などで「熟度」が上がるものでもありません。愚直に「活性化の可能性」「方向と方法」を共有する仕事に取りかかる、他に手段は無いはずです。