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 『コンサルタントの眼』  No.46 2003/5/30 (Fri)

      # コンセプチュアライザーtakeoが様々な事象を批評 #
   
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        ◆ アフォーダンスという言葉  ◆
        
        
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 クオールエイド社は、ご承知のように、中心市街地活性化を一枚看板にしている、
多分我が国唯一のコンサルタントです。
 現下の経済環境において、中心市街地とりわけ中心商店街の活性化(つまり閑
古鳥が飛び交う中心商店街を繁盛店だらけにする、ということです)を請け負うと
いうことですから、これにはそれなりの下地が必要になります。
 まずは、現代日本の小売業界の趨勢はことごとく理解しておかなければならない。
だって、商業といえばショッピングセンターをはじめ郊外型の業態全盛の時代です
からね。そういう時代に「にもかかわらず商店街は商業立地として再生できる」な
ぜならばこれ、この通り、と納得してもらわなければならない。
 小売業を理解するには卸売業はもとより、製造業についてもある程度はその動向
を承知しておかないといけません。さらに、店舗設計、街区ゾーニング、街並み景
観等々もこれまでのような郊外型ショッピングセンターやそのテナントのコピーの
ようなレベルでは「デスティネーション」が作れません。勢いハード系の構想にも
タッチしなければならない。また、関係各方面の合意形成のお手伝いという組織・
人事系の仕事もいやとは言えません。
 かくて、商店街コンサルタントは好むと好まざるとに関わらず、ゼネコンこと、
ゼネラル・コンサルタントであることが求められるわけです。

 そういうことで、当社はかねてからモールの環境のありかたへのアプローチとし
て「ユニバーサルデザイン」に関心を持っており、ラグジュアリィ・モールのデザ
イン面のありかたは「ユニバーサル・モールである」と主張しています。
http://www.quolaid.com/ud/udtop.htm
 このところ、UD関係は担当者の不在もあってほとんど手つかず状態ですが、新
にアライアンス体制を作ることで突破したいと考えています。

 今日紹介する「アフォーダンス」は、人間が活動する環境に関する比較的新しい
考え方、検索してみますと情報系で盛んに使われているようです。これは、分野を
限らす、人間が活動する環境全体へのアプローチ活用しなければならない概念だ
と思います。これからマーケティングの理念の中核を占めていく概念の一つになる
と考えていますので、簡単に紹介します。

 アフォーダンス(affordance)は、米国の認知心理学者、ジェームス・ギブソン
が提唱する新しい認知理論から導かれた概念です。詳しい説明は省略しますが、
afford(与える、生み出す、出来る、という意味の他動詞)からギブソンさんが作
った新語、これをどう訳すのか、日本では四苦八苦しています。認知理論としては
大変ユニークですが、ジェームスさんの本は、大変分かりやすい文章・構成になっ
ています。
 「論文はこのように書くもの」という一つの見本です。興味がある人は、解説書
よりも是非、ギブソンさん自身の本を読まれることを奨めます。ギブソンさんの著
書は何冊か翻訳されています。

 皆さんお悩みのアフォーダンスですが、私は簡単に「貢献」ということでいいじ
ゃん、と思っています。
 私たちを取り巻く環境は、私たちに対してそれぞれ、さまざまなアフォーダンス
を提供します。
 椅子は「座る」というアフォーダンス、Webは「情報経路」というように。椅子
は「座る」というニーズに貢献することを役割とする「環境」です。「座る」とい
うニーズに十分応えることが椅子の使命であり、椅子を作る、選ぶ時の基準になり
ます。
さらに「椅子」が配置されているより大きな環境を考えてみれば、「椅子」を必
要とする人の問題状況(椅子に何を求めているか、アフォーダンスの詳細)が了解
されます。
 環境設計(この場合環境はきわめて広い概念です)に関わる人たち、商品開発、
建築設計、IT開発などでは無視できないアプローチだと思います。
 もちろん、「時間堪能」を実現するラグジュアリィな環境作りを提案する、ラグ
ジュアリィショップ&モールにとっても大事な考え方、この言葉を知っていると知
らないとでは話の進み方が違ってきます。
我々は、「椅子」を売買するのではない、その椅子が提供することができる「貢
献」を売買しているのだ、ということになります。椅子が表現しているアフォーダ
ンスとお客の期待がマッチしたとき、椅子はお客の「環境」要素として買い上げら
れるわけです。このように、アフォーダンスは、環境の固有の性質ではなく、環境
が主体(人間・顧客)にどのように「貢献」出来るか、ということですから、主体
の「期待」と密接に関連しています。期待が変われば環境のアフォーダンスも変わ
るべき、というのがマーケティングです。
 マーケティングのもっとも基本となる考えは、「相手の満足に貢献することを通
じて自分の目的を達成する」ということですからね。
 
 商品・サービスの開発から環境設計・建築までアフォーダンスの製作にあたる際
に重要な概念がもう一つあります。米国の建築家クリストファー・アレキサンダー
によって提唱された「パターンランゲージ」というアプローチです。 
 これについてはまた折を見てご紹介します。

 日本語大好きのはずのタケオですが、またまたカタカナの羅列になりました。

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◆連絡◆
  サイトの「各地の取り組み」」欄で、西日本新聞に連載中の
  商店街ルポ「開けシャッター」について、毎回コメントしています。
   http://www.quolaid.com/cgi2/kakuchi/index.html
  商店街にかぎらず、対象は意識的に「理論」を媒介にして観察しないと
  「貢献」してくれません。 

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  ■批評と提言■ 都道府県はTMOを支援する組織の立ち上げを 2003-05-27 (Tue)
  http://www.quolaid.com/cgi2/sunbbs/index.html

◆次号:NO.47 03年6月6日(Fri)