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 『コンサルタントの眼』  No.44 2003/5/16 (Fri)

      # コンセプチュアライザーtakeoが様々な事象を批評 #
   
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        ◆ 方法論とは  ◆
        吶喊(とっかん:takeo個人サイト)より
        http://www2.saganet.ne.jp/take-one/index.htm 
        
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方法論とはいったい何のことか?

 分かる人には分かるが分からない人にはさっぱり、という言葉が良くあります。
専門用語でもないのですが、知っている人はしょっちゅう使うが知らない人はも
ちろん使いません。
 そのうち、機会があってその言葉が飛び交う場面に遭遇すると、使われている
文脈でなんとか解釈して理解する。知らず知らずのうちに自分もその言葉を使う
グループ
の一人になっている。ある時そのグループに新人が入ってきた。
 この人も見よう見まねというか聞きかじりというか、いつの間にかその言葉を
使う仲間入り。

 というような経験はありませんか。

 例えば「活性化」あるいは「商店街活性化」などが典型的ですね。関係者の誰
もが使っているが、あらためて考えてみると、はて、どういう意味だったっけ?

 「方法論」もそういう言葉の一つです。
 「ノウハウ」みたいな意味から「真理に至る方法」までいろんな意味で使われ
ています。
 このコーナーは、「方法論」をテーマにしているわけですが、ぶっちゃけ、方
法論ってなぁ〜に?というところから始めましょう。

●その前に「方法」について。方法って何でしょう?

 方法とは「やり方」ですね。何を? 何でもいい、とにかく何かをやるやり方、
が方法です。さらに考えてみると、何かをやる、ということは多くの場合、本人
にとってプラスと思われることを増やす、マイナスと思われることを減らす、と
いったことであることが多いと思います。

 つまり、方法とは中身は何でも良い、「期待していることを実現するやり方」
だと考えましょう。如何ですか方法がいいと・・・・、悪いと・・・・、と考え
ればこの定義で良さそうですね。
 使う場面もペンキを塗る技術、海外旅行の楽しみ方、恋愛、利殖・・・何でも
ありです。
哲学などでいう「方法」ももちろん含みます。ちなみに哲学でいう「方法論」は
「認識論」に近いのですが、もちろんこの場合の認識論は認知科学とは全然違い
ます。このあたりのことはいずれまた。

●「方法とは期待していることを実現するやり方」である。
 この定義はしっかり頭のなかに入れておきましょう。

 「方法論」とは「方法について論じること」です。
 したがって、先ほどの定義を使ってこのコーナーを定義すると、「期待してい
ることを実現するやり方」についてあれこれ論じる場、ということになります。

 ここの議論に加わると、方法についての知識が整理され、個別の問題で期待して
いることを実現する能力がアップするかも知れません。

 「方法とは期待していることを実現するやり方」であり、「方法論とは方法につ
いてあれこれ論じる」領域の話です。

 「科学方法論」とは科学の方法、すなわち「科学的な知識」についてその正格や
科学と非科学の区分などについて論じる学問です。
 学問的に「方法論」といえばこの意味で使われることが多いようです。これは大
変面白い分野でありまして、「社会科学」の方法論、社会に関する多様多岐な知識
のうち、科学的知識と非科学的知識を区分する基準は何か、というような問題があ
ります。
 経済学が高等な数学を駆使していますが実際には全く有効な経済政策の提案に成
功していないのはなぜか、などということを考えてみると経済学って一体何だ?、
という疑問が湧いてきます。
 いずれそのあたりのことにも経済コーナーで触れてみたいと思います。

 それではテーマを提案します。
●「方法論」は、方法を論じますが、「この方法でやれば成功する」という方法論
が分野を問わず、存在するものでしょうか?

 「科学」の世界には「この方法でやれば間違いない結果が得られる」という方法
はありません。ちょっと考えたらありそうに思えますけどね。

 話がずれました。
「この方法は成功するための方法だ」という方法があるか否か?
如何でしょう?

 これは有り得ません。
 したがって、「必ず成功する方法」らしいことを主張している人は、方法論が分
かっていないレベルの人か、分かっていながら謀ろうとしている人か、どっちかだ
ということになります。どちらにしても要注意です。

●さて、「必ず成功する方法」はどうして有り得ないと断言できるのか?

 「必ず成功させる」方法とは、「必ず成功する計画」を立てる方法を意味します。
 もちろん、計画などはどうでも良い、この方法さえとらばどんな計画だろうと必
ず成功する、という主張も有り得ます。「祈祷」などがその一例です。
 「こうすれば必ず成功する」という方法を客観的に(誰が試してもその通りの結
果が生じる)証明することだが出来ないことは当たり前ですが、だからといってこ
ういう方法が無い、ということを証明することも実は出来ません。無いと思うがひ
ょっとしたらあるかも知れない、ということです。
 こういう「方法」については敬意を表して近づかないことにします。

 ここで有無を論じるのは、合理的な思考を重ねていくことでそういう方法に辿り
着くことが出来るだろうか、
 成功を目指す計画には計画を推進していく将来の環境の変化を予測し織り込んで
おきます。不測の変化に対応する予備の能力も必要です。成功するためには計画を
立てるにあたって、将来の変化の予測がきちんと出来る、ということが第一の条件
になります。
 立案能力がどんなに優れていても、前提となる環境変化の予測が間違っていれば、
計画は実状にそぐわなくなり成功はおぼつかなくなります。

 このように考えると、「必ず成功する方法」がもしあるとすれば、それは「将来
を予測する力」に大きく依存していることが分かります。

●それでは「将来を確実に予測する方法」はあり得るでしょうか?
未来を正しく予測する、ということは難しいですよ。

 「正しく予測する」=「あることが起こると予測する」ことは「他のことが絶対起
こらないと約束する」ということですからね。これはちょっと出来ないでしょ。

 これをやろうと思ったら、いろんなことについて「絶対起こらない」ことを証明し
なければいけない。これは事実上無理。だから正しい将来予測は出来ない。

 正しい将来予測の方法がないということは、「この方法で計画を作れば正しい計画が
出来る」という方法が無い、ということですね。

●それでは「良い計画の作り方はどうでしょうか?

 これはどんな理論を持ってきても同じことです。
 現時点ではいろいろな明日が可能なように見えていても、実現する明日は唯一これ
だ、なぜならばこれこの通り、他の道は禁止されている、ということを証明しなけれ
ばならない、ということですからね。

 予測は、過去に正しく予測が出来た、とか、○○の方法を応用した、などというこ
とは一切関係有りません。「他の可能性は全て不可能である、なぜならば・・・」と
いう形の証明が必要です。

 噴飯的なものとしては、宇宙の法則、人間の心理・行動の原則等々から明日を予測
するというアプローチがあります。これはマンガですね。
 宇宙の法則から明日の予測までの間には、我々が認識・処理不可能な無数の階梯
があります。それらを無視して、「法則がこうだから」、「明日はこうなる」と予言
するのは、下駄をけ飛ばしてひっくり返ったから「明日は雨だ」というのと似ていま
す。
 もちろんたちが悪いのは「法則」のほうですね。

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◆次号:NO.45 03年5月23日(Fri)
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