◆ 『コンサルタントの眼』No.24 2001/12/28 (Fri)
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◆□■□◆ コンセプチュアライザー・takeoが経済・社会の様々な事象を批評。
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◆ Webビジネスの現状とソフトハウスの戦略
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今日はまたまた趣を変え実務関連でWebについて少々。
クオールエイド社は、商店街活性化を一枚看板にしているが、事業分野としてはWeb
関係でソリューション開発からマーケティングまで、アプリからサイトまでいろんなと
ころに首を突っ込んでいる。その経験をふまえた提言である。本当はWebビジネスその
ものについて詳しく考察しなければいけないのだが、そのあたりはあらためて。
◇ソフトハウスを取り巻く環境の変化
?企業活動におけるIT活用の分野がマネジメントからマーケティングへシフトしている。
多くのソフトハウスはまだこの分野のニーズに対応するスキルを装備していない。
ITを主体的に経営ツールとして導入することを目指すレベルの企業ならマネジメント
業務の整備についてはこれまでに終了している。中小の場合、生き残りを目指す以上、
否応なくマーケティング分野でのソリューション作りへの貢献ということに切り込んで
いかなければならない。Webを度外視したe-ビジネスは当然有り得ないし、IT導入自体
も恐ろしく貧弱になる。
?振り返ってみれば、マネジメント分野でのITの展開は、対象となる分野の業務仕様に
ついてはクライアント側にノウハウがあり、またIT業界内部においてもそれらが導入さ
れやすかったために多様な技術が開発されており、導入は双方の協力で比較的容易に行
われた。 これからのITに期待されていることは、実際に売上げに貢献すること、すな
わち、マーケティングのツールとしての活用である。この分野の現状を見ておこう。
?マーケティングソリューションの開発は、ソフトハウスがこれまでほとんど経験した
ことのない領域であるとともに、クライアント側もリアルでのマーケティングの低迷・
行き詰まりという事態に直面しているものが多く、このため、リアルのマーケティング
の低迷を切り開く魔法のツールとして先行した米国のノウハウ輸入によるWebマーケティ
ング=ネット販売なる分野への雪崩のような参入が試みられた。
?このような現象が起こったのは、この時期がちょうどリアルのマーケティングが崩壊
した時期と一致したからであるということを関係者はしっかり記憶しおくべきである。
Webマーケティングは、リアルのマーケティングの破産の責任者である企業のマーケティ
ング担当者とマーケティングに関するスキルをほとんど蓄積していないソフトハウスの
IT技術者によって推進された、というのが実態だった。特にソリューション開発はIT、
Web技術という、マ−ケティング担当者には未知の分野のことであり、いきおいWeb技術
者がリーダーシップを発揮する例が多かった。
?この時期のWebマ−ケティングを領導したのは、Webマーケティングの専門家というふ
れこみの人たちだったが、その内容たるや、とてもリアルのマーケティングとは全くレ
ベルが異なっていたから、スタート時点での物珍しさが終わると一挙に低迷することに
なった。彼らはリアルのマーケティングの崩壊というような事実を知らないまま、米国
Webマーケティンをの直輸入をしていたのだが、本家の破産とほぼ同時期にその実態が
露呈してしまった。
◇Webビジネスの現状
?鳴り物入りでスタートしたBtoCだったが、その内容はとてもリアルの消費不況を克
服する=新しい消費需要を喚起するというにはほど遠い内容であったため、一巡すると
急速に業績が悪化している。スピードだ、規模だといわゆるWebマーケッターの皆さん
はまことしやかに解説していたが、なんのことはない、総崩れである。
この時期の特徴としては、技術偏重ということで次々に新しい技術が法外な価格で導
入されたが、問題は以下に見るとおり、ネット愛好者と潜在顧客を混同したことに起因
する惨憺たる結果であった。
?このようなことが起こったのは、第一に、WEBの本格的な普及の時期が、リアルのマ
ーケティングの崩壊時期と一致したということと、第二に、Webビジネス業界がソフト
ハウスを中心としたデジタル技術陣の主導で動いたということである。マーケティング
の不備をデジタル技術の進歩で補おう、補えるとする風潮が主流を占めた結果、最終顧
客のニーズとは無関係な領域でいびつに新技術の導入が進められたため、いっそうマー
ケティング領域における錯誤の自覚が遅れたのである。
?CがダメならBがある、ということで今やBtoBこそWebビジネスの本命であるとい
うことになっている。この分野を主導しているのもまたもやWebマーケッター、技術部
門である。リアルの市場、特に消費流通業の状況を十分把握していないための誤解が多
く、その将来はけして明るいものではない。
?以上、見てきたように、Webビジネス全体としての見直しが必要な時期にきている。
このことにいち早く気づいた企業には大きなチャンスが訪れる。チャンスを手に入れる
ためには、次に述べるような対応が必要だろう。
◇対応の方向
?クライアントにとって、激変する経営環境において必要な業績を確保するために取り
組まなければならない課題はWebビジネス領域に限定されないことは言うまでもない。
リアルにおけるマーケティングの再構築こそが至上課題であり、Webビジネスは、トー
タルでのマーケティングの展開にどのように位置づけるか、ということがが改めて問わ
れなければならない。このことが第一である。
?このような時期におけるソフトハウスの戦略は、上の課題を解決するためのクライア
ントの取り組みに自社をどうポジショニングするかということである。このことはこれ
まで見てきたように、Web技術中心での経営を抜本的に改革することを意味している。
端的に言ってそのために必要なスキルをいかに装備するかということである。
◇新しい戦略課題に対応する体制の確立
中小ソフトハウスが新しい成長分野としてWebビジネスを照準することは、これまで
見てきたような状況から理にかなった方向である。業界ではまだマーケティング能力の
ミスマッチという問題が直視されておらず、この問題にいち早く対応することで、規模
や能力の差を一挙に覆すことが出来る。そのためには、以下に挙げるような課題に取り
組むことが必要である。
?中心となる課題は、マーケティング分野でのソリューション開発能力の確保である。
マーケティング一般についてのスキルを確保するとともに、この分野での開発作業はク
ライアントとの共同作業となることから、全体を統括調整するプロデユーススキルの確
保が最も重要である。
?もちろん、中小ソフトハウスがこれらのスキルを全て内部に抱えることは、コストパ
フォーマンス上から適切ではない。また、これらのスキルは業界では規模を問わずきわ
めて不足しており、新たに外部から確保することは容易ではないということもある。
したがって、現有人材・能力の高度化、適切な相手とのコラボレイトで対応するという
方向が現実的である。これらの可能性を見極め、体制の整備に着手することが戦略的な
課題となる。
◇能力開発
?第一に取り組まなければならないことは、社内スタッフの能力の向上である。専門家
としてのスキルはもちろんのこと、クライアントの問題状況〜自社のポジションの把握
に基づくそれぞれの分担する業務の仕様を適切に把握してこれを完全にこなしていくた
めに必要な能力を社内に確保することが必要である。
?人材の確保に当たっては、ソフトハウスが意図するソリューションの構築に必要な業
務能力とそのスキルレベルをあらかじめ具体的に記述し、これをカバーし得る能力を確
保する方法を構築するというアプローチが必要である。
?ソフトハウスのように創造的な業務を各人が独立分担するという業務が多い業種の成
功の鍵は、技術者が自ら能力を高めつつ、自分のタスクを自己管理しながら遂行してい
く、という体制を作りあげることである。技術者の自立性の涵養ということである。
よいことづくめでありとても実現は難しそうに感じられるだろうが原則的かつ戦略的な
取り組みで可能になる。
◇コラボレイト
?業界に共通して必要なことは、クライアントのWebマーケティング戦略の総体を作り
あげていく取り組みを支援するスキームを装備するということである。実際のところ、
バブル以降の市場環境に対応出来るマーケティングを組み立て得る人材はリアルにおい
てもきわめて少ない。このような中で中小ソフトハウスがこのようなスキームを装備す
るためには、コラボレイションという戦略をとることが必要である。もちろん長期的な
方針としては社内に構築・確保することが望ましいが現時点ではコストパフォーマンス
がとれない、
?小規模なソフトハウスが多様なクライアントの要求に対応するための人材を常時確保
しておくことは困難である。関連業務についてはアウトソーシングを活用することが望
ましいが、業務の特性から恒常的な提携先を確保し相互に切磋琢磨しながら発展向上し
ていく、という方針をとらなければならない。
?コラボレイトの鍵はマーケティング能力である。クライアントとの関係では当社とク
ライアントの中間に位置してコーディネート業務も担当することになる。この相手の選
定が当社の今後を左右することをしっかり認識して慎重に選定することが必要である。
コラボレイトの相手企業はスキルの優秀さとともに経営理念など企業風土の領域で相互
に共感できる相手を選択し提携することが重要である。
以上が序論、以下、新しいWebマーケティングの課題の分析と解決の方向・方法という
実践レベルへの提案については、クオールエイド社サイトの「Flash Note」欄で随時
展開する。関係のみなさんは同コーナーをお見逃し無く。
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◆quolaid.com情報◆
※当メルマガはクオールエイド社サイトの「Flash Note」欄と密接に関連しています。
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併読していただければ幸いです。
◆次号:NO.25 02年1月4日(fri)
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