〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 No.22 2001/12/20(Thu)
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◆ 『コンサルタントの眼』 ★毎週金曜日発行★
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◆□■□◆ コンセプチュアライザー・タケオノブオが
◆□◆ 経済・社会問題に関する様々な事象を批評。
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増刊号:火曜日の予定が遅くなってしまいました!すみません。
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戦略と展望
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アルカイダの対米攻撃と米国の対NGO攻撃の間には、軍事力の差以外にも大
きな違いがある。今日は趣を変えてこれを考えてみたい。
なお以下では、アルカイダのように自らの主張を政府に強制するために暴力を
行使する・特に法的な権力の根拠を持たない・政治&軍事組織を簡便のために
「NGO(Non Goverment Organization)」)と呼ぶ。この定義において組織の
主張及びその根拠は一切関係ない。GOとNGOの暴力の性格の違いなど興味ある
ことがらについても今回は考察から除く。
さて、周知のように、NGO・アルカイダの攻撃は、世界貿易センターという
資本制市場経済の中枢とペンタゴンという軍事中枢の2箇所に対して行われた。
この二つの目標はどのような基準で選ばれたのだろうか?攻撃が米国の打倒を
目指すものであれば、その攻撃目標は政治中枢であるホワイトハウス、あるい
は原子力発電所というように、今回とは全く異なっていたはずである。あるい
は米国国民への挑戦ということであれば米国の象徴そのものたる自由の女神が
選ばれたかも知れない。いずれにしても今回のテロは、これまで明らかになっ
たような損害しか与えられないレベルの攻撃であった。同じ手段でさらに致命
的な攻撃が可能であったことを考えるならば、テロは限定的・抑制されたもの
であったと考えられる。
市場主義の総本山とそのバックをつとめる軍事力の中枢を攻撃することでア
ルカイダは、自分たちが(彼らの視点では)何を敵として戦っているかを全世
界に知らしめようとしたのである。多数の犠牲が出たが、それでもその攻撃は
アルカイダの視点では色濃く象徴性を持った戦略的なものであった、と考えら
れる。
そういう意味では今回のテロにはNGOの戦略としての新味は無い。もちろん、
世界唯一の超大国・米国の世界戦略の象徴が直接攻撃され、多くの被害者を出
したということでは未曾有のことであったが。
他方、米国の報復はきわめて新しい戦略に基づいている。世界からNGOを根
絶する、という基本方針のもと取り組まれているのは、組織の中枢にある個々
人の殺害、という戦略である。これは単に報復に止まるものではないのだ。
今後テロを試みるNGOの指導者は、その一人一人の息の根を止めるまで追求
するからその覚悟でかかってこい、という現存及び未来のNGOのリーダーに対
する宣言なのである。米国は、いかなる犠牲を払おうともNGOのリーダーは仕
留める、という戦略こそがテロ廃絶の道だと考えているのだ。
このような非妥協的な姿勢は、アルカイダにではなく未来のNGOに向けられ
たメッセージである。CIAに対しても外国要人の暗殺活動を容認する方針とい
うではないか。世界各地において蠢動するNGOに対する宣戦布告であり、実効
ある処置なのである(と米国は考えている)。
このようなフリーハンド宣言を見ると、GOとNGOの違いはいったいどこにあ
るのか?と暗澹たる気分に落ち込まざるを得ないが、このあたりについては冒
頭述べたようにあらためて別の機会に考えてみたい。
GOに敵対するNGO、とりわけ反米テロ組織のリーダーは必ず個人を特定して
息の根を止めるという戦略は、この度、史上初めてアフガンで採用されている。
今回は指導者の位置確認に手間取っているが、この次からは生身の007が大活
躍、もっとスマートに特定・攻撃・殺害出来るようになることは確実だ。
実際面でもNGO指導者個々人の抹殺、これは周辺国に影響が必至となる核攻
撃の恫喝よりも反米策動の防止ということでは簡便かつ効果があるかも知れな
い。真の狙いは抑止である。
さて、NGOのリーダーを直撃するこの戦略は、対・NGOにだけ有効な戦略に止
まるものではない。いわゆる「ならず者国家」のリーダーに対してもきわめて
有効な脅しになるし、さらには全世界のGOの皆さんにも結構なプレッシャーの
はずである。
何しろ国内におけるNGOの反米活動が度を過ぎれば、その制圧の過程で国内・
国民は蹂躙されるのだから、政府に対する国民の非難は避けがたいことになる。
政府は米国と密接に協力しながら恒常的に国内反政府勢力の制御に努めなけれ
ばならない。
今やテロNGOに反対を表明するGOは全て同盟国である。世界レベルでのNGOvs
GOという対立図式が成立した。理念などには一切関係なく、現存するGOはGOと
いうそれだけで相互に反政府勢力との対立における絶対的立場を保証し合う。
全体主義政府下において圧制に抗して民主主義をうち立てるべく戦う反体制勢
力も、その根拠などは不問のままNGOのレッテルを貼られ、外部からの支援は
受けられないまま圧殺されていく可能性が高くなる。平和的な政権交代の可能
性のない圧制的な政府に対抗するNGOといえども自動的に世界GO連合の共通の
敵、世界秩序の敵として葬り去られる可能性がある。これで得するGOはどこと
どこだ?
かくて一握りのならず者国家をのぞいて成立する世界政府連合を組織したパ
ックスアメリカーナ、いよいよ安泰かというとけしてそうではない。
米国がならず者国家の首魁を狙うなら、ならず者国家のリーダーも米国の指
導者の首を狙う権利があろうというものだ。あるいはNGOのなかにはこれから
は象徴に止まらない、米国そのものに対する無差別攻撃も選択肢として考える
ものも登場するかも知れない。要するになんでもありということ、指導者同士、
やるかやられるか、互いに個人の暗殺を目的とするテロの応酬が21世紀の戦争
の一つのモデルである。
軍事的には敵のリーダー個々人の殺害という国内抗争の戦術を現代の画期的
な戦略へと生まれ変わらせた米国であるが、 政治的には「敵の敵は味方」と
いう、幾度と無く失敗してきたレベルを懲りもせず踏襲しているように見える。
米国はベトナムの政治的失敗を冷戦時代のアフガンで繰り返し、ここにその失
敗を世界的規模で繰り返す下地を作りあげたといえるのではないか。中国、ト
ルコ、フィリピン、インドネシア等のGOからの分離独立をめざすNGOの圧殺に手
を貸すことは、必ず国内に深刻な影響として跳ね返って行くことだろう。
米国の思惑通りNGOの指導者が震え上がり、首尾良く世界からNGOが片づいた
としても、テロを志向する個々人の出現については全く廃絶・予防することが
出来ない。細菌、サイバー、大量交通機関などなど、成功すれば酸鼻を極める
地獄絵が出現するテロの対象となる施設・システムが無数に存在する現代社会
には、多様な動機からテロを志向する個人が輩出する可能性がある。とりわけ、
GO連合の盟主・米国自体がその内部にテロ予備軍たる個人・組織を無数に抱え
ていることは良く知られているところである。このような可能性に前述の世界
的規模で進むであろう無差別NGO圧殺・見殺しの影響が加われば、自由の国、
米国は治安優先国家へと変貌てしいくことにならないか。治安優先の採用は、
国民の自由な活動を阻害する。これは当然GO連合を構成する世界各国に波及し、
世界規模で人々のあらゆる種類の活動のスピードを遅らせる。最大のダメージ
を受けるのはもちろん速度を命とするグローバリゼーションである。
グローバリゼーション&ペンタゴンという二人三脚の世界戦略、たとえ米国
が治安優先社会の建設、ペンタゴンの一時的成功があったとしても、グローバ
リゼーションに果たして展望があるだろうか。最果てに至ろうとする市場至上
主義、その展望については「我々が生きる時代」シリーズで検討する。
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◆おしらせ◆
サーバーのネットワーク移転のため、HPへアクセスできなくなります。
日時:12月22日(土)午前3時〜午前8時
ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
◆quolaid.com情報◆
※FLASH NOTE http://www.quolaid.com/cgi2/sunbbs/index.html
■ 商店街のイベント Date: 2001-12-18 (Tue)
イベントへの取り組みについて掲示板でも意見が出ております。
ぜひご参加下さい!
※平成商人塾のコーナーを改訂中です。
新年早々には公開したいと思います。
・各地の取り組みの報告や交流掲示板があります。ぜひご活用下さい。
◆次号:NO.23 12月 21日(fri)
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