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K106■マスカスタマイゼーション2005/01/25(Tue)

●マスカスタマイゼーション

このところ、この単語の検索経由で当サイトを訪問される人が増えているようです。
ヒットしたのは多分次のところ。
http://www.quolaid.com/ud/approach.htm

マスカスタマイゼーションは、ラグジュアリィ志向とは切っても切れない関係にあります。
あらためて説明しておきたいと思います。

とりあえず一言で言えば。
マスプロダクションからピックアップしてその人なりの生活を作りあげること、ということで誰でもどこでもやってることじゃん、と思われそうですが、それが違うんですね。

●マスパーソナライゼーション

誰もがやっている、やらないと生きていけない、マス生産の商品(生活部材)を買ってきて自分の生活を作る、というレベルをマス・パーソナライゼーションとしておきます。これは多分当社の造語です。
このレベルでは、現代社会では当たり前、どこで何を買うか、ということによって左右されるものではありません。
セルフで買おうがコンサルティング購買だろうと関係なく、マス製品をピックアップして自分の生活部材にする。

マスカスタマイゼーションは、カスタマーの問題状況を把握した上で、何がお客の問題状況のソリューションとしてベターか、ということをお客と協議しながらマス製品のなかから選定していく、あるいはマス製品をベースに加工する、という手法です。


   ○カスタマイゼーション
> マスカスタマイゼーションは、カスタマーの問題状況を把握した上で、何がお客の問題状況のソリューションとしてベターか、ということをお客と協議しながらマス製品のなかから選定していく、あるいはマス製品をベースに加工する、という手法です。

どうして必要か?
従来はマス商品の買い手としてとらえて大過なかった小売店のお客さん達に変化が起きたからです。

基本的なところをおさらいしますと。
消費する側の3大特性。
@需要とは購買意欲と可配所得のことである。
A売られていない商品は買うことが出来ない。
B選択肢がある場合は選択しないと手に入れられない。

高度成長期〜バブルという時代は、このような消費者の特性をだれもが忘れてしまうような勢いでモノが売れていきました。しかし、その背後にはちゃんと3大特性が潜んでいました。三大特性、どれが欠けても消費は出来ませんからね。

「可配所得」とは聞き慣れない言葉ですが、「当該消費に振り向けることの出来るお金」のことです。

●工房的小売業

私たちの消費生活のほとんどが、大量生産〜対象流通という仕組みを経て小売店の店頭に並べられたたくさんの商品のなかから自分が適当と思うものを選んで買う、という行動を繰り返すことで成り立っています。
 だれもがマスプロダクツ=大量生産された商品を利用してそれぞれ自分の生活を作りあげているわけですね。そういう意味では、わざわざあらためてマス・カスタマイジングなどと呼ぶこともないと思われるかも知れませんが、もう少し考えてみましょう。

小売業は、量産された商品群の中から自分の責任で商品を選定して仕入れ、最終消費者=顧客に提供することを事業機会にしているわけですが、これは当社がいう「店づくり」を提供する、と言うことと同じ意味ですね。

工房的小売業は、「自分らしく作りあげ堪能したい」生活づくりへの貢献を事業機会と考える小売業の一つの生き方です。

ご承知のとおり、当社では私たちの生活を@「人並み」局面とA「ラグジュアリィ」局面の2極化としてとらえることを提唱しています。

@人並み局面:
現在の生活でこれくらいはありだな、と考えるレベルの生活。自分の好みよりも別の要因、価格や流行・利便などが意識される生活場面。
商品は、「もの」としての機能がOKならそれでいい、ということ。
「もの」の使い方は知っており、自己責任で調達できる。

Aラグジュアリィ局面:
自分らしく作りあげ、過ごす時間を堪能する。買い物はそのための部材及びその活かし方についての情報などの入手という性格を持っている。作り上げたい全体のイメージはもっているが、そのイメージを作りあげるために必要な部材の特性などについては相談しながら納得出来るまで吟味したい。サポートしてもらえると有り難い。


こうしてみますと。
たとえば、ファッション=ラグジュアリィ、薬=コンビニエンスといった理解は少なくとも当社の提唱しているところからはほど遠い、ということが分かっていただけると思います。
ファッションでも、流行ものなら一シーズンきれれば安物でOK、という考え方もあります。
薬でも自分の症状を聞いてもらい、これまで使った薬のことも話し・・・、納得できる薬を進めて欲しい、というニーズは「セルフ」などではとんでもない。

もちろん、医薬分業・調剤薬局の事務的応対ではもの足りないという人も多いはず。
と考えれば、まちなかの薬房は前途洋々ではありませんか。

○デスティネーション

このように考えますと、小売業が構築を目指すデスティネーションという概念の中味も大きく変わらなければならない。

店舗を大きく作る=多種多様な品揃えが可能になる=多くの購買動機の受け皿になれる という思考図式は成り立つのでしょうか。
これをお客の側から見れば、いろいろなニーズを対象にあれこれ商品を置いている=自分にピッタリの商品があるかどうか分からない=探す気になれない ということにもなりかねません。

そうしますと、こういう集積がデスティネーションになりうるのは、
特に商品の特性にあまりこだわりのない買い物の場合に限られてしまいます。このような集積の典型が郊外型ショッピングセンター、「当たり外れをとやかく言わない買い物」はともかく、「自分の好みで吟味したい買い物」の行き先としてはあまり期待できません。

「とやかく言わない買い物」とはとりあえず機能と同じ生活あるいは他人なみでOKの生活の材料でしょうから、これは「価格」が重視される。そうすると価格訴求は絶対に外すことが出来ません。差別化などと称して「フルコンタクト型専門店」などが出店するととんでもない地獄が待っている。

おおざっぱな品揃えの店舗しかないということは、そのレベルの買い物しかできない、買い物に堪能への期待や達成感が無い、ということですから気合いも入りません。
これで消費が伸びるあるいは質的に転換する、という期待をするのは根本的に間違っています。

消費の鉄則
○売られていない商品は買うことが出来ない
○いろいろ売られていると選択しないと買うことが出来ない
○もの余りの今日、気に入った商品が無ければ買い控えは当たり前

当社のいう意味でのショッピングモール=ラグジュアリィニーズ対応型商業集積の出現が待てる由縁であり、工房的小売業群はその中核を占める存在です。

商人塾、魁商塾の皆さん、みなさんの前途は洋々たるもの、同志とともに「ラグジュアリィモール 実現への道」を邁進しましょう。



○顧客⇔お店の協働

小売業の場合、確かにお客さんは商品を購入して持ち帰るのですが、そこに至るプロセスを考えれば、

@生活を堪能したい
A演出したい
B部材が必要だ
という状況があり、
C「部材を入手しなければならない」という問題を解決するために、入手先としてもっtも適切だと思われるお店を選択し、出かける。
これがデスティネーションですね。
行き先を決める前に手に入れなければならない(手に入れたい)部材(商品)が備えておかなければならない条件・特性が決まっている。

ショッピングは、このあらかじめイメージしている特性を持った部材を品揃え(1店舗の、とは限らない)からピックアップすることですが、セルフの場合は文字通りこの選択を独力でやらなければならない。

「房」は、あらかじめお客の問題状況を想定し(つまり、堪能という性格を持つ生活局面、演出方針=これがコンセプト)、商品=部材を揃えてお客に供する。
この作業を遂行するには、お客が想定する生活・場面についての期待や演出に用いられることが予定されている部材群についての情報が必要であり、お客からそれらが提供されることが「お店の仕事」を推敲するための前提条件です。

お客とお店が協働してお客の「生活堪能」を実現する。
「房」の事業機会は、店づくりを「場」として繰り広げられるお客とお店の協働です。



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