投稿時間:2003/11/01(Sat) 22:11
タイトル:流動性の罠
標題はケインズ大先生が言い出しっぺということで、金利が限りなくゼロに近づくことなどあり得ない、「罠」は教科書の上だけの話、と長らくいわれてきたのだそうですが、クルーグマンさんなどが指摘して流行語になりました。
これをマーケティング的に考えればどうなるか?
売り上げ不振に悩む皆さんにはとっておきの内容になります。
ご期待あれ。
投稿時間:2003/11/02(Sun) 09:39
タイトル:どこが罠か
経済学的な「罠」は、流動性が向かうべき投資&消費機会が無い、流動性を犠牲にしてまで取得しなければならない利殖機会や財貨が見あたらない、ということから流動性が手元にとどめられる、その結果新しい投資機会がどんどん減っていき、さらに投資機会が失われていく、ということです。新しい投資機会は経済の成長発展を意味しますから、これが立ち上がってくる原動力=投資が行われないということは、経済が拡大せず他方趨勢的にコストは拡大していくとすれば、これへの対処で経済は萎縮することになります。
つまり、諸般の事情から投資&消費を見合わせる(つまりマネーを手元に保持する=流動性選好)と、「見合わせる」という行為自体が「投資&消費」が難しい事態をますます押し進めていく、というのが「流動性の罠」ですね。
では「流動性選好」はどのような環境への対応として選択されるのか?
1.投資機会が見あたらない
2.消費機会が見あたらない
1は経済学の教科書に書いてあるとおり。
2はマーケティング的視点。
投稿時間:2003/11/03(Mon) 08:48
タイトル:流動性とマーケティング
マーケティング的には流動性選好は即・消費控えを意味します。
流動性選好は商売の敵。
流動性保持=消費控えですからマーケティングは「どうしたら顧客に流動性を手放すことを説得できるか」「どうしたらうちで財布の紐をゆるめてもらえるか」という課題への回答でなければならない。
これは、企業にとって、流動性がどのような理由で保持されているのか、つまり、買い控えが何故起きているのか、ということに関係なく追求されなければならないことです。
マーケティングとは「お客に流動性を手放させる」説得のあの手この手のことだという言い方も出来るわけです。
今日、勝ち組(いやな言葉ですな〜)といわれる企業に共通するのは自社が提供する仕組みが流動性保持という性行をうち破ったところだけ、という言い方も出来ますね。
少し実例を見てみましょう。
投稿時間:2003/11/03(Mon) 09:17
タイトル:百円均一
今日、消費の伸び悩みの一因として流動性選好があることは否定する人はないと思います。
1.先行き不安だからお金をのこしておこう
2.わざわざお金を出してまで手に入れたいものがない
ということですね。
今やマーケティングは、市場におけるライバルとの競争だけでなく、「お金を持っておく」という選択との競争もしなければならない、ということであり、同業他社などには目もくれず、もっぱら「お金」と競争することこそが今日の「正しいマーケティング」だということもなり立ちます。
競合はライバル企業との間にではなく「お金」との間に発生する、という視点を持つと、今まで見えなかったいろいろのことが見えてくるようになります。
さて、百均です。
ご承知の通り、
1.生活雑貨を中心に品揃え
2.百円均一で提供する
という「カテゴリーキラー」です。
一時はあんなものは風俗、すぐ終息する、と考えられた百均ですがなかなかどうして、勢いはとどまりません。今や大型商業集積の常連メンバーの位置を不動のものにしています。
百均は何故「流動性」と商品の交換に成功しているのでしょうか?
不況で節約しなければならなくなったので百均に買い物行き先を変える人が増えたから?
そんなことはありません。
こういうことは百均に一度もいったことが無い人同士の会話でしか成立しない解釈です。
百均の顧客滞留時間は長く(SMの食品売り場に見合う?)、とても「必需品を間に合わせで買いにきた」という来店動機の終始では説明できません。
「必需品の購買価格の下落」ということが来店動機なら目当ての必需品をピックアップ、すぐさま退店、というのがあるべき購買行動ですが、実態はそうはなっていない。
来店動機は単品のピックアップだったかも知れませんが、多様な品揃えに興味をもってあれこれ見て回るうちに、あれもこれもと買ってしまう。結果、単品×100円の買い物のつもりが数倍数十倍になる、というのはよく聞く話です。
つまり、百均は「流動性選好」という趨勢において、節約する=出費を減らして流動性を保存する、ということに貢献することを事業機会にしている訳ではありません。
「流動性選好」という時代の雰囲気を「流動性引き剥がし(W」に活用している成功事例なのです。
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