ホーム資料庫経営フォーラム 保存版


経営フォーラム  保存版  

K063■購買頻度と購買行き先

投稿時間:2003/09/03(Wed) 10:24
投稿者名:takeo
タイトル:
購買頻度と購買行き先
我が国で流布されている「商業理論」のでたらめぶりについては、当サイトで時々指摘しているところです。

郊外のショッピングセンターなどがとうてい理論などとは呼べそうもない省思考ハウツウで動くのは致し方ないとして、問題は、そういうハウツウもどきが専門店、商店街をも侵食していることです。

たとえば商店街の類型。一般に次のようにいわれています。
1.近隣型・・・日々性の買い物
2.地域型・・・週間性の買い物
3.広域型・・・月間性の買い物
4.超広域型・・遠距離からの買い物
(参考:『商店街活性化と街づくり』岩澤孝雄 白桃書房 1992)

いうまでもなく我々の行動の多くは目的を持っており、目的を達成するために行われます。もちろん、購買行動も購買という目的を持って行われることは言うまでもありません。

上記の商業集積の分類の基準となっている、日々性の買い物、週間性、月間性の買い物とはいったいどのような目的の買い物なのでしょうか?
1.毎日買う商品
2.週単位で買う商品
3.月単位で買う商品
4.遠方まで出掛けて買う商品
というような商品があり、それぞれの購買目的ごとに商業集積が作られている? 我々(あるいは家族)の購買行動を振り返ってみれば、すぐに分かることですが、そんな馬鹿なことはありません。

今回はこのことを考えてみたいと思います。

ちなみに冒頭で挙げた参考文献、たまたま手元にあったので確認したまで、他意はありません。類書もおおむねおなじような区分です。

投稿時間:2003/09/03(Wed) 16:00
投稿者名:takeo
タイトル:
購買目的と購買行き先

> 上記の商業集積の分類の基準となっている、日々性の買い物、週間性、月間性の買い物とはいったいどのような購買目的の買い物なのでしょうか?
> 1.毎日買う商品
> 2.週単位で買う商品
> 3.月単位で買う商品
> 4.遠方まで出掛けて買う商品
> というような商品があり、それぞれの購買目的ごとに商業集積が作られている? 我々(あるいは家族)の購買行動を振り返ってみれば、すぐに分かることですが、そんな馬鹿なことはありません。

もの余り〜店余りという消費者(という私たち自身の一側面)を取り巻く状況は、買い物の必要が発生するたびに、行動圏内にある多様な店舗群のなかから行き先を選択することが必要です。
その時の基準はけして、品種品目ごとの購買頻度=毎日性、週間性、月間性というような区分で行っているわけではありません。(そもそも「週間性、月間性、遠くまで出掛ける買い物」などといった分類が出来るのか?)

買い物というのは、出掛けることは手段であり、目的は欲しい商品を手に入れること・必要な商品をもって帰っること、であります。この「目的」を基準に買い物行き先を考えてみますと、

1.買いたい商品の性格がどういうものであれ、気に入った商品が家の近くで手に入ればそれが一番である。

2.近くに気に入った商品が売られておらず・かつ・どうしても自分の購買基準にこだわりたいなら、気に入った商品を売っている店まで出掛ける。

この二つを原則として、購買行動は説明することが出来ます。
もちろん、我々は「購買行動」を購買だけを目的に行うわけではありませんから、時に他の要因が加わえて買い物行き先を決定することが多いのですが、ひとまず他の要因をかっこに入れて純粋に購買行動として考えれば上の2つの原則で行き先を決定すると考えることが出来ます。

そうしますと、買い物行き先を決定する主な要因は当の商品の購買頻度や行き先までの距離ではなく、買い物目的にぴったりの買い物が出来るか否かということであることが分かります。このことは自分の買い物行動を振り返ってみればたちどころに納得できることでもありますね。

毎日型の買い物、典型的なものは生鮮食品でしょうか。
生鮮食品の買い物行き先を「近いところ」ということを基準に選択しているひとは皆無とはいいませんが、まあ、きわめて少数派ですね。生鮮食品=「近隣型」=家の近くで済ませる、という買い物パターンはありません。他の商品についても同様です。
購買頻度で行き先を決定するのではなく、必要な特性を持った商品が入手できる、という期待で行き先を決定するのですから。

次は、地域型。週間性の買い物、つまり周に一度くらいの頻度で出掛ける買い物の行き先になる店舗、集積のことだそうですが、そういう買い物ってありますか? たとえば?

さらに、「月間性」。月に1、2度出掛ける買い物?
どういう商品の買い物パターンなんでしょうね。

最後は「遠くまで出掛ける買い物」。何でしょうね。ディズニーランドかなんかのオリジナルグッズでしょうか?


たとえば、あなたの生活を考え、必要なアイテムを列挙して見て、それぞれを「毎日型」、「週間性」「月間性」「遠くまで出掛ける」というパターンに分類することが出来ますか?

買い物行き先は所要時間や購買頻度などではなく、買い物目的を達成出来るか否か、目的達成の期待可能性で選択されます。
けして購買頻度=出掛ける頻度で選択しているわけはない、ということです。

こんな当たり前のことが分からずに、SCについてもありもしない「来店頻度」を基準に、近隣型、地域型、広域型、超広域型などと恣意的に分類しているのが、我が国の商業関係の専門家の水準です。
疑う人は、書店に行って商業関係の専門書をめくってみるように。

当社の購買行動の分類は、購買目的に応じて、
1.なるべく近くで済ませたい
2.コストをかけたくない・節約したい
3.自分らしさを追求したい
の3つに大別されると考えています。
前述のように、すべての買い物行き先が近くにあることが望ましいのですが、住居を選択する基準は買い物利便性だけではありません。相対的に商業集積から離れている場合が多いはずです。
その場合、買い物行き先を決定するのは、1〜3という条件のうちどこをより重視するか、ということで決定されるわけです。

商業立地としての中心商店街を考えてみると、
1.済んでいるところから近い訳ではない。
2.よそに比べて安くも売れない。
という条件がつきまといますから、っこで成り立つ小売業は、
3.自分らしさを堪能したい、というニーズに応えられる業種・業態
だということになります。つまりラグジュアリィですね。

活性化・存続したかったら、ラグジュアリィをねらう以外にありません。このことは、従来の・理論とはおよそ呼べない水準にある・学校知識としての・商業理論を真に受けていては取り組むことが難しい方向です。

小売店の活性化、過去の理論や知識(これらも「仮説」ですからね)にとらわれていたのでは、とうてい実現することは出来ません。
このことはよほど真剣に考えないといけません。
少なくとも、自店の現状はひとまずカッコに入れておいて、「この立地でこれからも成り立つ商売のあり方」をしっかり考え抜くことが必要です。

つまり、この立地でお客から見た購買目的=店余りという状況のなかでわざわざ出掛けてこなければならない理由、を作らなければならない、という方向は、従来の商業理論=関係者の頭のなかの消費購買行動だけしか説明できない)を否定した取り組みを要求する、ということです。お店の常識はお客から見た非常識、これまでの常識はこれからの非常識、というわけです。



Copyright (C) 2004 (有)クオールエイド  All Rights Reserved