投稿時間:2003/04/25(Fri) 19:59
投稿者名:takeo
タイトル:モラージュの近況
このSCについては、1月に次のような予測をしています。
http://www.quolaid.com/cgi/j-forum/wforum2.cgi?no=275&reno=no&oya=275&
mode=msgview
オープン1ヶ月を経過しましたが、これまでのところ、おおむね予測したとおりの状況のように思われますが如何でしょう。
感想をお聞かせください。
タイトル:ちなみに
オープン直後の批評は次の通りです。
http://www.quolaid.com/cgi2/sunbbs/index.html
投稿時間:2003/04/29(Tue) 13:35
投稿者名:三十路(もうすぐ40ですが^^;
タイトル:Re: ちなみに
モラージュには一度行っただけなので、再度行ってみて実際に問題点と指摘されているところを見てみたいです。
特に『売り場とレジを遮断しているエスカレーター』『その結果のコンコースの狭さ』『モールとSMの直結』を見てみたいですね。なんとなく店舗内空間づくりの具合の悪さ(不便さ)は感じたのですが、具体的に列挙されると改めて納得しました。
ただ前にもカキコしたように店内の広さ・圧倒する陳列法などを思い出すと・・・気力・体力のあるときに行ったほうがよさそうですね(苦笑
TULLY'S COFFE(九州北部初のはず)もありましたが、郊外SCにひっぱてきてどうする?と思いました。いくらカフェが流行ってるからとはいえ、モジュールを訪れる客相とは違うように思います。
NEWYORKERだって郊外SCに入ってしまえば、『郊外SCのNEWYORKER』というイメージになって実際の売り上げはダウンでは?
いずれのテナントも開業当初はもてはやされ、宣伝効果にもなるでしょうが、時間がたてば(←すでにその兆候アリ?!)本当に「モノ」が欲しい人・買う人は郊外SCには行かないと思います。
大和ジャスコとのことを考えると、同じ郊外SCという形態上、差別化を図る為にはサブテナント(九州初、郊外SC初など)で勝負するしかない段階ですか?郊外SCはすでに飽和状態のようですね。
投稿時間:2003/05/11(Sun) 08:21
投稿者名:takeo
タイトル:ウオルマートについて考える
> ただ前にもカキコしたように店内の広さ・圧倒する陳列法などを思い出すと・・・気力・体力のあるときに行ったほうがよさそうですね(苦笑
モラージュの食品売場は、これまでのショッピングセンターの食品売場とは大きく異なっています。
これまでの食品売場は、各店舗の前身である「スーパーマーケット(以下SMと略称)」という業態そのもの、売場の外縁・主通路を「生鮮三品」売場で作り、内部にグローサリー(グロスで仕入れて単品で売る性格の商品)を配列、ワンウエイ&ワンストップショッピングを実現する)というものですね。モラージュの食品売場の特徴は、グロサリー部門にあります。ここは、売れ筋単品大量陳列(以下、量陳と略称)のオンパレードです。売り場は広いのですが、品ぞろえは店舗面積1/3程度のSMと同じくらいでしょう。
アイテム一つのフェイス(お客に認知される商品の顔の数、通路に立つお客から見える商品が一個なら1フェイス)がバカみたいに多い。大昔、ボリューム陳列などと言って、販促をかけている商品をエンドに演出する方法でした。セイユーさんのグロサリー売場はこれを店内全般で展開しています。
これは(その気になって)実際に店内を見て回れば一目瞭然です。
これには訳がありまして、ウオルマートは、米国コミュニティ(ここでは「田舎の町」)の世帯のための「生活倉庫」の役割を果たしています。生活を維持するために必要な材料のほとんどがウオルマート1店で揃う。こういう立地でのウオルマートのシェアが70%にも上ると言われる由縁です。特にスーパーセンター。
ウオルマートの食品売場は、必要な商品を必要なだけ・その都度買いに来る、というスーパーマーケットフォーマットではありません。家庭に貯蔵している食品をはじめ生活用品が残り少なくなったとき、在庫を補充するために出かける、生活材料補充センターという性格の店舗。対応する生活局面は、「これから自分の好みで作っていく」ものではなく、既に出来上がっている・これからも同じように続けていくという性格の生活です。したがって、購買の基準は「好み」よりも、まとめ買いの便利・出費と時間の節約が大切になります。
ウオルマートについては、このような営業の企画が日本人のライフスタイル特に食生活−購買行動を変えることができるか?ということを考えながら見ることが必要です。米国の場合、質素素朴な田舎の生活の「恒常的な生活局面」の消費購買行動にぴったりだったことから、該当する消費を根こそぎ対象にすることができた、極端にはウオルマート以外お店が無くなった、というくらいお客の支持を受けることが出来たのですが、果たして、米国以外、都市及びその近郊でそういう業態が支持されるかどうか、ということです。
モラージュに帰って。
生鮮についても選択の幅は限られています。
先にも書いたように、売場のほとんどが単品大量陳列主体、よく見ると近所のスーパーよりも品ぞろえが劣っている、巨大売場までわざわざ出かけるだけの理由があるだろうか? 果たして、自慢の低価格路線とは利便性、品ぞろえの不備を本当に補えるのか? 日本の商慣習のなかで本当に破格の低価格を実現できるのか? などなど興味のある人には見所がたくさんあります。
> TULLY'S COFFE(九州北部初のはず)もありましたが、郊外SCにひっぱてきてどうする?と思いました。いくらカフェが流行ってるからとはいえ、モジュールを訪れる客相とは違うように思います。
椅子・テーブルをいろいろ取りそろえ、人数やムードで選択できるようにしていますね。「くつろぎ」を演出する新しい手法です。ラモージュ店の場合は、椅子テーブルの数がバカみたいに多すぎ。これでは「くつろぎ」になりませんから、そういうお客からは敬遠されます。フードコートとはメニューも価格も違う、椅子テーブルのデザインも違うのに、客席の空間はフードコートまんまという不思議なお店ですね。1/3くらい椅子テーブルを間引きすればいいのに。
> NEWYORKERだって郊外SCに入ってしまえば、『郊外SCのNEWYORKER』というイメージになって実際の売り上げはダウンでは?
都心ではファッションビルvs路面という新しい競合がありますね。この店はこれまでテナント中心での出店のようですから、路面は敬遠しているのかも、ですね。
地方都市に出るにはSCが手早い、という判断かも知れません。何しろ中心商店街には人が歩いていませんからね。従来の立地理論ではとても好立地とは考えられないのでしょう。福岡の大名、警固などはショップが出てくるまでは文字通り空店舗ばかり・閑古鳥が鳴いていました。現代の小売業にとって、顧客・立地は自ら創造するものですね。
> いずれのテナントも開業当初はもてはやされ、宣伝効果にもなるでしょうが、時間がたてば(←すでにその兆候アリ?!)本当に「モノ」が欲しい人・買う人は郊外SCには行かないと思います。
そうですね。
さらに言えば、だからと言って手頃な行き先も無いし、たかが服買うのに、猫も杓子も天神かーとなると、3度に1度は買うのやめとこ、となりそうですね。やはり、思い立ったらすぐ出かけられる、うちらの街に買い場があるのが一番です。
> 大和ジャスコとのことを考えると、同じ郊外SCという形態上、差別化を図る為にはサブテナント(九州初、郊外SC初など)で勝負するしかない段階ですか?郊外SCはすでに飽和状態のようですね。
新立地というのはなかなか有りませんから、今回のように、既に誰かのテリトリーになっている場所に出かけざるをえない。すると既存SCとの「差別化」を目指すことになります。ラモージュは、核の業態を変えることを競争手段に選んだわけですが、「差別化」になりませんでした。テナントミックスの優劣の前にキーテナントのお客の生活から見た使い勝手の優劣が有りすぎだと思います。
日本に進出してきた「生活倉庫」業態はことごとく失敗しているようです。巨人ウオルマートはそうはいかない、と思われていたのですがどうやら先は見えたようです。業態を相当変えない限りお客に近づくことは出来ません。量陳・量販という売場はウオルマートのビジネスモデルの表現そのものですから、これをいじることはウオルマートがウオルマートで無くなること、量販百貨店に変身することです。量販百貨店ならジャスコ/イトーヨーカ堂ですからね。とても太刀打ちできないのではないかと思います。
例え太刀打ちできたとしても、量販百貨店自体がもはや風前の灯火という業態ですからね。わ〜、ウオルマートって出てきたと思ったらもうおしまいなんだ〜、というのが私の早めの結論ですね。
投稿時間:2003/04/27(Sun) 18:15
投稿者名:takeo
タイトル:1SCの批評ではなく
もう少し具体的に見てみましょう。
ショッピングセンターの開設に必要な基本的な事項を書き出してみますと、
1.デベロッパー企業の出店戦略
2.ショッピングセンターの類型選択
3.立地の選定
4.テナントミックス計画
5.ゾーニングレイアウト設計
6.建物設計
この流れは、一応体系的なトップダウンの構造になっています。
戦略の失敗を戦術で補うことは出来ない、というノウハウをSC出店に応用すれば、上位計画の失敗を下位の取り組みでカバーすることはできない、ということです。
モラージュの場合、これまで見てきたのは1〜4というレベルでの「失敗」でした。失敗というよりも企業のパラダイム自体が事業環境とミスマッチに陥っている、ということですね。
まぁこういってしまえばそれでお終い。後はあたるも八卦ということで業績の推移を見守ればよいわけですが、せっかくですからもう少し実務レベルを批評してみます。
テナントミックスは、
1.ショッピングセンターの類型とコンセプトを決定
2.コンセプトを体現するキーテナント業態の決定
3.サブテナント構成の決定
という段取りで進む。この全体が「デスティネーション」を実現するわけです。この段階での疑問点は既に指摘しました。いよいよ実務レベル。
1.ゾーニングについて
2核ワンモールというカタチですが、収まりが悪い。いうたらなんですが先発の大和ジャスコを踏まえて、競合を意識しているとはとうてい思えない作りになっています。
セイユー。
1階はSMですが、これは明らかに建築構造が決定した後で売場面積を変更しています。なぜそういえるか?
1.エスカレーター室がSMの売場内、グローサリーとレジの間に大きく位置しており売場とレジを遮断してしまっている。これは、SM部門のみならずSC全体の構造を大きく変質させています。本来の設計ではSM部門はエスカレーター室より奥の部分だけで納まる構想だったはず・・?
2.その結果、
(1)SM部門
@食品部門から2階衣料への回遊がスムースに出来ない。
(2)コンコース
@レジを抜けたところの「コンコース」が極端に狭くなり、
Aモールへの誘導機能を劣化させるという結果をもたらし、同時に
Bモールへの回遊路が、SM売場と直結してしまっている。
SM部門のレイアウトの現状は、SM部門が当初の改革よりも拡大された結果ではないか、と推測されます。拡大の理由については、企業内部の事情が途中で変わった、ということでしょうか。このあたりは外部からは分からないところですが、少なくともレイアウト計画が途中で変更されたことはまず間違いありません。(もし変更されていない、当初からの計画通りだ、ということであればそれはそれでまた大問題ですね。)
SC出店にあたってキーテナントは、次のような事項を計画しているはずです。
1.出店戦略:立地・業頼
2.商品構成
3.売場構成
4.レイアウト
具体的な事項は社内に蓄積されているウハウを駆使して計画することになります。1個のSCの出店計画の基本的なレベルに疑問が生じるということは、おい、おい、社内のノウハウは大丈夫か? ということに直結するわけです。
ということで、問題は単にモラージュ佐賀というSCの出来映えがどうか、ということではなく、デベロッパー及びキーテナントを務める企業の今後の環境対応能力そのものに大きく?が持たれることになります。
先に指摘した時代対応というレベルに加えて、実務・技術レベルにも問題山積だということです。
ただし、これはあくまでもtakeo個人の意見、他の人には他の人の意見があることはいうまでもありません。
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