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K040■街の理容店

投稿時間:2003/03/06(Thu) 21:03
投稿者名:takeo
タイトル:
街の理容店
 このところ、低料金・短時間(すなわち、コストコンシャス)の新しいビジネスモデルが急速に広がっており、今までも苦しかった理容店、美容店はさらに追い打ちをかけれています。今回は対応を間違うと廃業に追い込まれる崖っぷちですね。

 端的に言って、理容店の仕事は「浮世離れ」しているのではないでしょうか?理容師さんのあの仕事のスピードは何とかならないものでしょうか? お客はみんなカリスマ美容師とやらの鋏さばき、立ち居振る舞いを見ています。較べてみると街の床屋さんはあまりにも間延びしています。

 世間話をしながら、ゆっくりゆっくり鋏を動かす、時々手を休め後ろにさがって吟味する、やおら近寄ってまた鋏を動かす、、、その間も世間話は休まない、という昔ながらのやり方が好きなお客もいるかも知れませんが、念入りにやるのとのんびりやるのは全然違うことです。
それに第一時間がかかる。

 お客が理容店に行く目的は、必要な髪の手入れをしてもらって「早く帰ること」、早くそこから立ち去ること、です。何かの事情が無い限り、お店の椅子に出来るだけ長く座っていたい、と期待している人はいません。

 髪の手入れについての一般的な考え方は、相手のヘアスタイルを一瞥するなり、「この人はこういうスタイルなんだ」と納得、よほどのことがない限り、それ以上髪については何も意識しない、ということでしょう。多少伸びていようが左右不揃いだろうが、全て許容範囲です。

 行かなくて済むのなら床屋なんか行きたくない、と考えている人にとって、床屋での時間は短ければ短い程良いのです。出来上がりはまあまあで結構、シャンプーなんかいつも通り入浴の時にやるから省略、と考えれば低価格・短時間・協定外の新しい業態にお客がなびくのも無理はありません。

 パーマともなると2時間はかかりますから、その間、のんびりのんびりの理容師さんの動作に合わせて時間を過ごすのは大変です。つい、ニュービジネスモデルですましちゃお、ということになってしまいます。一度行ってみると、なんだ、値段の割りに出来映えもそう変わらない、余計な世間話もなし、第一,15分で終わるのがなんと言っても快感、これからはここに決めた、となりかねません。

 商店街の理容店の客数が激減しているのはデフレのせいではありません。お客にとって理容店で過ごす時間とはいったいどういう時間なのか、その時間をより快適にする、岡区が期待している以上の満足を与えるにはどうしたらよいか、お客が減った、と嘆く前にじっくり考えてみましょう。


投稿時間:2003/03/07(Fri) 09:11
投稿者名:takeo
タイトル:
衛生要因と動機付け
 ハーズバーグという米国の学者が30年くらい前に作った仮説。
@仕事をする上で、効果・効率を向上させるには、不満を解消し満足を高めることが必要である。
A@の要因は多様だが、a満たされていないと不満が生じる要因と、b満たされると満足が生じる要因は異なっている。
Baは満たされていないと不満が生じ、労働意欲が減退するが、整備されたからといって異様が向上するわけではない。
Cbは満たされると労働意欲が向上する。行動が積極的になる。
Daとbは併存しているがaが整備されるにつれてbの欲求が重視される。
といった仮説です。「欲求5段階説」にも相通じますね。
ちなみに、aには給与などが挙げられ、bには仕事の自主的取り組み、上司との関係などがあります。
レストランを考えてみてください。衛生要因は文字通り衛生状態やアクセスなど。動機付けはデスティネーション・味、サービス、来店客層などなどということになりますね。

この仮説を理容店に簡単に応用してみましょう。
衛生要因は、時間と料金です。長時間・高価格では話にならない。
動機付けは、もちろん仕上がり、それに時間(空間)の居心地、サービスなどがすぐ思い浮かびます。

理容店が衰退しているのは、aの条件が整わず、bの条件も独り善がりになっているからではないでしょうか?
そこに登場した新業態は、とりあえず、aレベルで満足を作り出すだけでお客を呼ぶことが出来ます。それだけ既存理容業界が至らない、ということではないでしょうか?

街の理容店が繁盛したかったら、創業以来の業界の常識、自店のしきたりなどを一切無視して、お客が「理髪」に期待していることをきちんとつかみ(仮説)、対応する「店づくり」に取り組む(実行)ことです。
商店街の空洞化、あれが悪い、これが悪いと指さすのはたやすいことですが、シャッターの内側にもけっこう衰退する要因が溢れています。
商店街全盛時代には考えられなかったようなレベルまで技術も気概も落ちていませんか。

動機付け理論、不満要因と満足要因は異なる、という考え方はマーケティングに取り組む上でヒントを得られることが多い仮説です。



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