投稿時間:2001/09/20(Thu) 22:46
投稿者名:吉田 つとむ
タイトル:マイカルをウォルマートが買収へ
民事再生中のマイカルを、ウォルマートが買収すると言う新聞記事が
でています。
こうした企業と、日本のデパート・スーパーの違いはどこにあるのでしょう。随分と、外資の元気さが目立つと思うのですが。あるいは、それほどの違いはないのでしょうか。
投稿時間:2001/09/21(Fri) 22:03
投稿者名:takeo
タイトル:Re: マイカルをウォルマートが買収へ
彼我の小売業のスタンスの違いは、米国のそれがが顧客の生活に根ざして組み立てられているのに対して、日本では米国の「成功事例」を輸入する、という成り立ちにあると思います。米国の場合、業界において模倣できる新しい「成功事例」などはありません。お客の生活と既存小売業との関係を見極め、ミスマッチあるいはその可能性を発見してビジネスチャンスに作り上げていくことが必要です。幸い新しいチャレンジを可能にするバックアップシステムもあります。
わが国では小売業成功の秘訣は、時流に適した乗り物に乗ることだ、という摩訶不思議な「原理原則」がまことしやかに流布されてきました。で、時流とは何かといいますと「アメリカで繁盛している業態」ということで数十年にわたるアメリカ詣でが続いているわけです。他者に学ぶというのは結構なことですが、学び方が悪い、時流は何か、流行っているのは何か、ばかりが気になって何故その業態が出現し顧客の支持を得てい留のか、といった文責はほとんど行われませんでした。だからコンセプトなども有っても無くてもいいようなキャッチコピーのレベルしかないわけです。このあたりは今週号のめメールマガジンに書いたとおりです。彼我の差は、顧客を基準に自力で物事を考える習慣を持った企業とどこかに真似られる事例はないかと外ばかり眺めてきた我が小売業の行動パターンの差だと思います。
ウオルマートは、ご存じのとおり小売業売上げ世界ナンバーワンの企業です。その実力のほどはいろいろ紹介されていますが、本質的なところはほとんど知られていないようです。ウオルマートは当初はディスカウントストアという業態でスタート、その後ハイパーマート(カルフール的)という業態を試行した後、現在はスーパーセンターという業態を中心に展開しています。
これは、当該地区で営まれている、ふだんの・人並みで構わない、と価値付けされた生活局面を作り上げるために必要な材料・情報・サービスをワンビジットで提供する、という業態です。とにかく、人並みの生活を過ごすにはスーパーセンターが1店あればOKということです。
ウオルマートについてはあらためて詳しく説明したいと思います。
投稿時間:2001/09/24(Mon) 22:38
投稿者名:由伸
タイトル:Re^2: マイカルをウォルマートが買収へ
とにかく、人並みの生活を過ごすにはスーパーセンターが1店あればOK
ということです。
具体的な話のレベルまで進んできたようです。買収金額1000億程度
で、全国の100店舗が手に入るなら、安い買い物でしょう。1店舗10
億か、買い叩かれたもんです。借金の1兆7千億は、どうなるのでしょう
ね。債務者の60パーセントが中小企業だとのこと。まともな意思決定が
できない企業は、市場から撤退するだけでなく社会的な責任をどうとるの
かということが今後は、問われてくるでしょう。多分つづくであろうD社
でも同様な事態が発生するでしょうが。当県でも、マイカル関連特別相談
室が開設され、仕入れ業者の資金繰りや経営相談を行っていますが。ばか
でかい施設や箱物を地元の県や市と共同で中心市街地再開発で行っていた
担当者は、どう思っているのでしょうか。本県でも、そごうに続いてサテ
ィが2店舗です。知り合いのFCも含めれば、総額で200億単位の規模
です。ウォルマートの地域購買率は、75%という記事を読んだことがあ
ります。藪をつついて蛇がでてきたというようなことにならなければいい
なと思うのですが。新聞報道では、年商60億以下の店舗はスクラップし
て全国で100あまりの店舗が営業を継続するとのこと。看板がサティや
ビブレから、ウォルマートに変わるだけで済む訳は、ないでしょう。ドイ
ツで失敗したように、ハイパーで来るほどウォルマートは馬鹿ではないと
おもうのですが。なにはともあれ内憂外患ではないですが、激変の時代に
なったことだけは事実です。
投稿時間:2001/10/02(Tue) 10:10
投稿者名:takeo
タイトル:ウオルマート騒動
すみません。レス遅れました。
> ウォルマートの地域購買率は、75%という記事を読んだことがあ
> ります。藪をつついて蛇がでてきたというようなことにならなければいい
> なと思うのですが。新聞報道では、年商60億以下の店舗はスクラップし
> て全国で100あまりの店舗が営業を継続するとのこと。看板がサティや
> ビブレから、ウォルマートに変わるだけで済む訳は、ないでしょう。
日本の生活環境、ライフスタイル、消費購買行動とアメリカのそれらは相当
違いますから、ウオルマートがどのような業態で出てきても消費全局面で一
人勝ちということにはなりません。当然のことです。
日本型GMSの退場は、自らの機能が環境に適応できなくなったためですから、
外資系の動向はそれを加速する可能性があるということになります。
大切なことは、我が国ではもはや多くの買い物はレジャー的な機能を果たす
ことが出来なくなった、そういうレベルに消費が到達している、ということ
でしょう。そもそも、カップルで映画を楽しんでその後に量販百貨店で買い
物する、というようなライフスタイルがあると考えること自体が、現代日本
のライフスタイル理解を完全に間違っている、ということでした。
このあたりは、あらためて詳しく展開したいと思います。
> ツで失敗したように、ハイパーで来るほどウォルマートは馬鹿ではないと
> おもうのですが。なにはともあれ内憂外患ではないですが、激変の時代に
> なったことだけは事実です。
ハイパーでの買い物は、必需品調達という性格ですから、ばかでかい売り場
は買い物の邪魔です。広大な売り場は業種・業態を問わずお客からそっぽを
向かれます。
時代はますます、「物財所有の堪能」から「時間の堪能」へと移行していま
す。この動きにいち早く対応できるとことが業種や業態を問わず勝ち残るこ
とになるでしょう。
投稿時間:2001/10/10(Wed) 23:31
投稿者名:由伸
タイトル:マイカル崩壊の余波
完全にやられました。大手小売業のクラッシュは、取引メーカーや卸の話
だと考えていましたが認識不足でした。仕事の関係先で、マイカルのPB
製品・紳士物のビジネスシャツを製造していた縫製会社が、倒産しました
。当然従業員60名全員解雇、失業した人員を吸収する余力のある企業は
、地域内にありません。小売と製造の垣根がなくなり、複雑な下請け関係
のせいで、火種が波及する範囲が広まってきたということを痛感しました
。私の県で、マイカル関連特別対策対象企業第1号です。SPA型の小売
が増え、大手小売もオリジナルの商品開発を進めるということは、対岸の
火事が、身近な所まで影響を及ぼすということです。仕事柄、どうしても
大手対中小企業という二極的な視点で物事を見てしまいますが、複雑に絡
み合った今の流通業では、自律よりも他律的な調和のもとで成立している
企業もあるということです。
二番目は、マイカルのフランチャイズの話です。
今日、友人で西日本に広く出店しているPC専門店の社長と話をしてい
ました。マイカルの空きテナントとして入店しないかという誘いが最近多
いということでした。以前視察にいった先の駅前にある長崎屋も、テナン
トとしてベスト電器が入っていました。有楽町のそごうもしかり。カメラ
の○○とか、家電の量販店しか、今のGMSや百貨店の売り場規模に適合
する小売は、ないのでしょうか。先ほどの社長の話ですが、信用機関の情
報では、実情がわからないので、実態はどうかとの話だったのですが。や
めといた方がいいと進言しました。というのも、私の県でもマイカルの既
存店の集客がメタメタの状況です。一度地に落ちた信用という看板を回復
するのは、相当難しいことだと実感したからです。たしかに、格別の条件
でテナントとして入店すればイニシャルコストは、安いでしょうが。買い
物の場として、お客さんの足が遠ざかった場所で商売することは、容易な
ことではないからです。
いまだに、専門店と核店舗の相乗効果で集客が可能だという考えのオー
ナーがいるということに、びっくりさせられます。マイカルがつぶれたか
ら、ユニクロへまた、地元の有力テナントへ。場所貸し業に転落した大手
小売業に朝は、こないと確信しました。
余談ですが、昔百貨店のシャワー効果という言葉を習いましたが、今は
逆にデパチカの元気な百貨店が好調だとか。これは、噴水効果とでもいう
のでしょうか。
投稿時間:2001/10/12(Fri) 14:42
投稿者名:takeo
タイトル:Re: マイカル崩壊の余波
由伸さんのご担当はこのところ全国的に波瀾万丈でしょうね。
> 完全にやられました。大手小売業のクラッシュは、取引メーカーや卸の話
> だと考えていましたが認識不足でした。仕事の関係先で、マイカルのPB
> 製品・紳士物のビジネスシャツを製造していた縫製会社が、倒産しました
> 。当然従業員60名全員解雇、失業した人員を吸収する余力のある企業は
> 、地域内にありません。小売と製造の垣根がなくなり、複雑な下請け関係
> のせいで、火種が波及する範囲が広まってきたということを痛感しました
> 。私の県で、マイカル関連特別対策対象企業第1号です。SPA型の小売
> が増え、大手小売もオリジナルの商品開発を進めるということは、対岸の
> 火事が、身近な所まで影響を及ぼすということです。仕事柄、どうしても
> 大手対中小企業という二極的な視点で物事を見てしまいますが、複雑に絡
> み合った今の流通業では、自律よりも他律的な調和のもとで成立している
> 企業もあるということです。
繊維関係だとアップスケール、ユニバーサルデザインなどの新しいビジネス
チャンスがそろそろものになりそうな時期ですが、ものにするにはそれなり
の能力が必要ですね。人材の育成もこれまでの企業内・即戦力養成から大き
く舵を切りなおすことが求められています。おっしゃるとおり、個別企業は
おろか業界全体の存在さえ外部の変化にきりきり舞いさせられているところ
が多い。企業としては、環境対応もさることながら内部的な能力の喚起が第
一課題です。間に合うだろう、と信じて育成に邁進しなければならない
変化に運良く対応できる体制を作ることが出来ないと、規模や業種を問わず
前途は厳しいですね。このあたりはホント大きく運?に左右される。
> 二番目は、マイカルのフランチャイズの話です。
> 今日、友人で西日本に広く出店しているPC専門店の社長と話をしてい
> ました。マイカルの空きテナントとして入店しないかという誘いが最近多
> いということでした。以前視察にいった先の駅前にある長崎屋も、テナン
> トとしてベスト電器が入っていました。有楽町のそごうもしかり。カメラ
> の○○とか、家電の量販店しか、今のGMSや百貨店の売り場規模に適合
> する小売は、ないのでしょうか。先ほどの社長の話ですが、信用機関の情
> 報では、実情がわからないので、実態はどうかとの話だったのですが。や
> めといた方がいいと進言しました。というのも、私の県でもマイカルの既
> 存店の集客がメタメタの状況です。一度地に落ちた信用という看板を回復
> するのは、相当難しいことだと実感したからです。たしかに、格別の条件
> でテナントとして入店すればイニシャルコストは、安いでしょうが。買い
> 物の場として、お客さんの足が遠ざかった場所で商売することは、容易な
> ことではないからです。
> いまだに、専門店と核店舗の相乗効果で集客が可能だという考えのオー
> ナーがいるということに、びっくりさせられます。マイカルがつぶれたか
> ら、ユニクロへまた、地元の有力テナントへ。場所貸し業に転落した大手
> 小売業に朝は、こないと確信しました。
とにかく、あのだだっ広い売り場をみたらまず敬遠、というのが正しい?
判断でしょう。個々のアイテムではなく品揃え全体の鮮度がイノチの小売
業にとってあの広さは恐怖以外のなにものでもありません。
私には日本型GMSなど仕事で行く以外、個人的にはなんの用事もありません。中心商店街が活性化するまでの寿命だ、と思っていたのですが、あにはから
んや、商店街が再生する前に「タンス在庫」、「買い控え」という予想外の
競合?の前に敗れ去ろうとしています。
> 余談ですが、昔百貨店のシャワー効果という言葉を習いましたが、今は
> 逆にデパチカの元気な百貨店が好調だとか。これは、噴水効果とでもいう
> のでしょうか。
ホント、デパートの地下食品は不況など、どこ吹く風という情景ですね。
不況と言われているのは、品質と価格のマトリックスで商売を考えていた
人たちで、ライフスタイル提案というビジネスを追求する人たちには、
「おらが春」が到来したのかも知れません。
投稿時間:2002/01/03(Thu) 02:27
投稿者名:由伸
タイトル:Re^2: マイカル崩壊その後
こちらで、マイカルのFCをしている店が、某異業種の外資系企業に買収され
るようになりそうです。結局、会社更生法の適用でイオンの全面支援といっても、欲しいのは採算可能な店舗だけで地方の店は、切り売りになるのですね。
会員事業所も2店ほどテナントとして入っており再契約となると敷金や賦課金
の問題がどうなるのかと、年末に相談に来ました。
秋のマイカルショック以降、私の仕事でもこの波及に関する後ろ向きの処理で
てんやわんやの状態です。テナントとして入っていた某外資系企業が店ごと
買うというのは、結局テナントミックスの構成まで自分でする、つまり
場所貸し業をするフィービジネスに乗り出すということでしょうか。
全国的に同社の展開が広げられるとしたらちょっとしたニュースになるで
しょうが、私の地区だけのケースでしょうか。
投稿時間:2002/01/03(Thu) 02:42
投稿者名:由伸
タイトル:Re^3: マイカル崩壊その後パート2
徳島でマイカルタウンの計画が頓挫して、あとを引き継いだ愛媛県の
資本のフジが展開するフジグランがオープンして1月がたちました。
お決まりのシネコンが併設されたテナントミックスの長時間滞在型の
GMSですが。はっきりいって、マイカルが倒産した原因は、ここに
あったのだと痛感しました。人口的な商業集積として、郊外に街を
創ってしまうのがマイカル晩期の展開とすれば、はっきりいって、
オープンから1年だけだと思いました。1年後は、閑古鳥がなく、
巨大な箱物だけが残り平日からがら、休日は、入店するのに車で
1時間かかるところに毎日いきたいとは、思いません。
大手のスーパーは、本当の意味でアメニティを単なる集客の仕掛けと
しか捕らえてなかったのだと分りました。
一緒に行った家内も、もし地元だっても毎日買い物にいく食品と衣料
が広い売り場で並存する店にはいけないといってました。
やはり、大手流通の意識のレベルは、マス・マーケッティングの範疇
から逃れてないのかなという感想です。
個人的に、郊外型の大型店は死ぬほど嫌いです。
子供づれの父親にとって週末のGMSでの買い物は、不快感以外の
ないものでもないと思います。あの買い物行動に、アメニティや快適感
を感じるコンサルとは、絶対仕事はしたくないと再認識しました。
投稿時間:2002/01/03(Thu) 14:27
投稿者名:takeo
タイトル:マイカル崩壊その後パート2
由伸さん
>徳島でマイカルタウンの計画が頓挫して、あとを引き継いだ愛媛県の
>資本のフジが展開するフジグランがオープンして1月がたちました。
>お決まりのシネコンが併設されたテナントミックスの長時間滞在型の
>GMSですが。はっきりいって、マイカルが倒産した原因は、ここに
>あったのだと痛感しました。人口的な商業集積として、郊外に街を
>創ってしまうのがマイカル晩期の展開とすれば、はっきりいって、
>オープンから1年だけだと思いました。1年後は、閑古鳥がなく、
>巨大な箱物だけが残り平日からがら、休日は、入店するのに車で
>1時間かかるところに毎日いきたいとは、思いません。
>大手のスーパーは、本当の意味でアメニティを単なる集客の仕掛けと
>しか捕らえてなかったのだと分りました。
>緒に行った家内も、もし地元だっても毎日買い物にいく食品と衣料
>が広い売り場で並存する店にはいけないといってました。
>やはり、大手流通の意識のレベルは、マス・マーケッティングの範疇
>から逃れてないのかなという感想です。
マイカルがだめならダイエー、ジャスコもダメですよね。このことが
分かって来るにつれてテナントが集まりにくくなってくる、力のある
ところから撤収する。行き先は中心商店街。
某社では「業態転換が遅れた」と破綻の理由を述べていましたが、おい
おい、業態やるために作った組織で業態転換が出来るってかー、と思わ
ずテレビにツッ込んでしまいそうでした。
この程度の認識では早晩、ビッグストアという業種が消えてしまうこと
は確実です。まったく、少しは自分の頭で考えてみたらどうか、といい
たくなります。人ごとではありますが。
>個人的に、郊外型の大型店は死ぬほど嫌いです。
>子供づれの父親にとって週末のGMSでの買い物は、不快感以外の
>ないものでもないと思います。あの買い物行動に、アメニティや快適感
>を感じるコンサルとは、絶対仕事はしたくないと再認識しました。
厳しいですね。
そういうコンサルタントはもういないと思いますけど(笑)。
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