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批評と提言 2004 保存版 |
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| 雑誌『世界』7月号は「犯罪不安社会ニッポン」を特集しています。 その中で消費社会研究家・三浦 展 という人が、「〈ファースト風土〉が犯罪を生む」という論文を書いてiます。 地方都市の郊外で何が起きているのか、と副題した論文のなかで三浦さんは、 1.人口あたり犯罪件数が増加している 2.犯罪は地方で増えている 3.ファースト風土化した地方の流動化・匿名性、「総郊外化」がその大きな要因である といった視点から、近年、地方都市で起きた特異な事件や「連れ去り」などを分析しています。 私の興味は、三浦さんのテーマもさることながら、地方都市の「総郊外化」・「ファースト風土」化という総括にあります。 ※「ファースト風土」は三浦さんの造語。詳しくは、『マイホームレスチャイルド』(クラブハウス 2001所載の「少年犯罪と土建行政」)参照。 郊外化の問題については、三浦さんの『家族と幸福の戦後史−郊外の夢と現実−』(講談社現代新書)に詳しいそうです(以上、同論文の欄外注記を参考に) ちなみに私は両方とも未見です。 ファースト風土、もちろんファーストフードから来ています。ファーストフードが席巻する地域、といいましょうか、従来のスローフード的食事の場が駆逐され、ファーストフードが猖獗を極めている地域を象徴する言葉です。 これは一方では、郊外型SCがしゃかりき推進する、ニッポン全土均一消費・「ショッピングセンター社会」化の一環でありまして、さらに広く見渡せば、<経済的効率>がよろず物事の基準となっている社会における消費生活/生活全般が〈到達〉している地平でもあるわけです。 さて、世の中は通貨をため込むことに生きがいを感じている皆さんと、そうではない皆さんとのふたつの人種で成り立っておりまして(w、この時代、威勢がいいのはご承知のとおり、通貨をため込むことに意義があると信じて疑わない側ですね。 経済的効率を高めることはいいことだ、何故ならばその結果として通貨が稼げるではないか、というのがこの人たちの理屈?でありまして、稼いだお金で何をするか、稼ぎの彼方には何がある? といったことなどは問題外、もっと稼ぐにはどうしたらよいか?ということにひたすら優秀なアタマを駆使されている。 ま、見方によっては現世の極楽への道、見方によっては無限地獄、でしょうか。 「ファースト風土」化の背後には「経済のファースト化」の進展があるわけで、まあ、マクドもその他諸々のフード業界、それだけで成立しているわけではないわけで、ファースト経済システム内で発案されその一部を構成する、というカタチで成立していることは言うまでもありません。 「いい物をどんどん安く」という水道哲学の理念のフード仁おける到達点とも思えます。 地方在住各位も、なにやら著名ファーストフードの進出をもって周辺地域との差別化といいますか、「どっちがよりファースト化しているか」競っているようなところが感じられないでもありません。 つまり、「ファースト風土」化は地域の皆さんのニーズの所在に応える形での展開である、ということも言えないこともないのであります。 郊外化といえば対をなしているのは、もちろん、空洞化の一途をたどる中心市街地でありまして、なかでも流通のファースト化に乗ることが出来なかった、地場産業、とりわけ中心商店街並びにここに立地する専門店群をチャネルエンドとする全国消費財産地・流通経路であります。(ご購読の皆さんすでに「耳にタコ」状態のことと恐懼に耐えません) ファースト風土がもたらすマイナス面、これは地域の生活全般についてきわめて厳しい影響を及ぼしています。いずれ別途述べたいと思いますが、ファースト経済は、需要と供給を分断、私提供する人/あなた需要する人、という図式が成り立つかのような錯覚に陥っておりますが、何をおっしゃるやら、供給側に所属して所得を確保できなければ需要などは起きようがありません。そういう意味では、地場(地域から日本国内全部)における生産〜流通〜生活を新しく構築する理念と戦略が必要になっています。 他方、一部グローバルに展開する能力を持った企業&その傭員にとっては「相手にするのは自社製品を買ってくれるお客様」ということで、相手はなにも列島住民である必要は全然ないのでありまして、マジ、「金の切れ目が縁の切れ目」でありますからね(W) ということで、ファースト経済のいっそうの進展、金満求利企業には結構かもですが、これら一部を除いたニッポン列島住民には厳しい生活環境が見えています。 ほんじゃ、ファースト風土よさようなら、スロー風土よこんにちは、となるのか言えばそれとこれとは別でありまして、やっぱマックのハンバーガーは食べたいね、というのが本音だったりする(ちなみに私めはハンバーガーなんか一生食べなくても平気ですが、食べるならやっぱモスですね〜(W ) ファーストストア:セブンも便利、牛丼もカムバックツウミィ、宅配ビザもありだよね〜、ということでファースト風土化の進展は、お説教では太刀打ちできません。 ではどうするのか? 当然こちらも戦略をたてて対処しなければならない。 ファースト経済に異を唱えるアンチ・ファースト的立場を「スロー経済」と名付けるとするならば、スロー経済は、もちろんスローな風土、スローな生活こそかっこいい、ということを実証、堪能できる条件を整えていかなければならない。 つまりは、「ラグジュアリィな生活」と「ファーストライフ」を目に見える形で対比させ、「どっちがどっち?」という選択肢として提供しなければ負け犬の遠吠えに終わります。 とりあえず、企業関係の各位には、「ラグジュアリィとファースト風土、あんたはどっちに加担するの?」という問いかけがなされているのかも知れません。もちろん当為としてではなくマーケティングチャンスとしてとらえられて結構だと思うのですが・・・。 さて、どっちがどっちなんでしょうね。 |
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