FLASH NOTE 2002/04 |
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| 「商人塾交流掲示板」について。 この掲示板は当初、平成商人塾の受講者を対象に質疑応答の場として同塾の中に設置していたものを、講義に限らず中心市街地・商店街活性化についてもっと様々なテーマについて簡便に論議するために現在の形式に変更したものである。 このところの私の書き込みは、主として基本計画〜TMOの運営に携わっている人、及びその上下左右に位置する人を想定して書いていることはご承知のとおり。このところの記事は、計画段階のありかたについて書くことが多くなっている。これは、中心市街地活性化への取り組みで欠けているのは何か、ということを追求していたらとどのつまりが「計画策定能力」だというところまできてしまった、ということである。 思い返してみればどこの街でも基本計画以前に何回も計画策定事業に取り組み、その都度「計画書」を作ってきた。高度化事業関連をのぞいてこれらの計画は作ってみただけ、陽の目を見ることなくことごとくお蔵入りしてきているはずである。「基本計画」作りも、「また計画か」と食傷気味、二の足を踏んだところもあったが、今回は作らないと補助事業の対象にしない、というおふれがあったため、補助金目当てに作る、という動きもあって多くの都市が策定することになった。 作ったのはいいが、これまでの計画が何故機能しなかったか、ということがほとんど反省されていまままでの取り組みとなってしまったために、またしてもこれまでの計画作りと同じ轍をたどることになった、というところが多い。 たまに反省したところも「コンサルタント任せがいけなかった」というレベルが多い。「何事も自分ですることに意義がある」というガッコ教育の成果をいまだに払拭できない人たちがコンサルタントに任せたらどうしていけないのか、という内容抜きの反省?から、今度は自分たち自身で{手作り」で計画する、などというとんちんかんなことを始める。 もちろん「手作り」といっても、反省の結論から明らかなように「活性化とは何か」というレベルから自分たちで考える、ということではない。自分たちが思いついたことをコンサルタントにまとめてもらう、という手法になる。この場合、コンサルタント=書記ですね。情けないことに商店街に出没するコンサルタントは、コンサルタント=問題解決支援のプロフェッショナルというレベルに至っていない人がほとんどだから、唯々諾々として書記役を務めてしまう。クライアントが「書記じゃん」と気付いたころには次の街に行って同じく書記をやっている、という具合。 ROMやってる皆さん、そうですよね(w。 で、高給取りのまとめ係を前に思いつきをしゃべるのは結構だが、情けないことに「思いつき」が自分で考え抜いたあげくの思いつきではなく、本当はいつかどっかで見聞した世間話の「思い出し」でしかない、ということである。 通りに天蓋が無い街は天蓋をつける、天蓋がある街は取り外す、という具合に無い物ねだり、それもどこかよその街が取り組んだとマスコミで報道されたのを思い出した、ということである。 最近の流行はジュースの空き缶を商店街に持ってくればポイントと交換する、という仕組みらしい。これで商店街が活性化する?バカじゃないの。 書いていてこちらが情けなくなるが、自分たちで計画する=よその事例を自分たちのクチで言い直す、ということらしい。身の程知らずに自分でやる=自分でやることに価値がある、みんなで決めたことをやる=みんなで決めたことに価値があ、という、悪しき・俗流・似非民主主義にどっぷりつかっている関係の皆さんの思考パターンこそが第一に徹底してうち砕かなければならない障害である。 事業の目的=自分たちが享受したい結果、については自分たちが決定する。所要資金の限度も基本的に自分たちが決める。事業計画の策定は、条件付でプロに委託する、というのが正しい方法である。 受託した側は、与件の中で与えられた目的を達成する方法を考え、計画化して提案する。これを受け入れたら後は事業主体の責任となることはいうまでもない。 ところが多くの計画は、事業の目的については不問、前提条件も無視、コンサルタントの選定にあたっても特段の基準は無し、という状況である。したがって作られるべき事業計画の内容についてもほとんどが「これを計画通りに実行すればその結果として通りにどのような状況が生まれるか」ということについては一切想像力を働かせて考えない。無責任といえば余りにも無責任な取り組みである。 コンサルタント丸投げの反省に発した取り組みなのかも知れないが、ちょっと考えていただきたい。 たまたまこれまで委託したコンサルタントが作った計画がダメだったからといって「やはり自分たちで作らなきゃ」と何故なるのか? 自分たちで作る=良い計画が出来る、という予定調和は一体どこから生まれるのか? もともと自分たちでは作れない、ということから委託した計画作りではなかったのか? 勝手といえば余りにも勝手な言い分である。 次、自分たちの意見が組み込まれていない、という不満も「自作自演」論の根拠らしい。これもおかしい。 計画=自分たちの意見が入っていないといけない、というのは計画作りの絶対条件ではないはず。だって、計画は一定の条件の下で目的を達成する方向と手段とスケジュールを決めるのですからね。計画の枠組みから逸脱する意見は誰の意見だろうと計画から排除されるのは当然である。私はしませんけど。 自分で作る=いいものができるというのは大昔に受けた幼児教育の名残みたい。計画というのは誰が作っても良い、計画の評価基準はただ一つ、目的を達成できる計画が良い計画である。 |
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| 国はTMOについて、「認定構想推進事業者」であると同時に「タウンマネジメント機関」であることを求めている。認定事業推進事業者とはご承知のとおり、「基本計画」に掲げられている中小商業高度化事業についての「構想」を策定し、市町村から認定された者のこと。TMOはその法定要件からしてこの側面だけで理解されているきらいがある。TMO=タウンマネジメントオーガニゼーションである。すなわち中心市街地経営機構、というのがもう一つの顔。 タウンマネジメント機関については、「法」第6条2項「基本計画に定める事項」のうち、5号に定める「商業活性化のための事業」の推進にあたる組織と見なして差し支えない(一部除外はある)。 「基本方針」の当該箇所を適宜はしょりながら引用する。 4.中心市街地における商業基盤施設の整備その他の商業の活性化のための事業及びこれと併せて実施される都市型新事業を実施する企業等の立地の促進のための事業に関する基本的な事項 (1)商業の活性化のための事業の必要性 @商業の活性化のための事業等の必要性 ◇対 象:中心市街地において自然発生的に形成されている商店街等の商業集積 ◇活性化の方向:ワンストップショッピングの利便性やアメニティ機能への消費者及び住民のニーズに対応 ◇方 策:「面」的展開を視野に入れて多様な規模・業種・業態の店舗構成、店舗配置の計画的な実現。事業展開を支える各種基盤施設の整備等 ◇留意事項:当該市町村における商業の配置に関する総合的な検討と他の関連施策の利用状況等を踏まえ、中心市街地の商業の活性化に取り組む。 A都市型新事業 ◇個人消費者や事業者などのニーズに対応した商品・サービスを提供する事業等で商業機能の活性化の一翼を担うものとして期待される。 ◇小売商業の活性化と併せて都市型新事業を実施する企業等の立地を促進し、中心市街地における活発な事業活動の展開を図る。 (2)具体的事業の内容等 @具体的事業の内容 ◇多様な規模・業種・業態の小売業者の集積の活性化及びそのための商業施設商業基盤施設の整備を行うこと。 ◆中心市街地における中核的な商業施設、商業基盤施設の整備を行う。 ◆地域全体の望ましいテナントミックスを実現するため、タウンマネジメント的手法を活用しつつ、空き店舗活用事業、既存店舗・商店街等のリニューアル等を行う ◆まちづくり、商業集積作りのコンセプト、ビジョンを策定し、実施していくため専門家の活用・育成を図ること ◆新業態・新サービスの開発や製配販のネットワーク作り、電子商取引の導入促進、効率的な物流システムの構築、商店街の情報化等を進める ◇都市型新事業立地の促進のための施設の整備等 ◆地方公共団体をはじめとする公的主体が賃貸型の事業場設備等を設置する ◆居住の場としても良好な環境を構築できるコミュニティ調和型の事業場施設の整備や既存施設の建て替えを行う ◆新たな事業展開のシーズとなる技術屋アイデアの事業化とニーズとのマッチングによる市場への導入を支援する共同研究施設、インキューベータ、情報交流施設、展示・販売施設といった施設整備を行う いかがですかな? こうしてみると、TMOは他に類を見ない事業体であることがあらためて確認される。もちろんこれらの事業をTMOが単独で推進するわけではない、市町村、商店街組織、商工会議所等との連携のもとに推進することは言うまでもないが、他の組織はそれぞれ固有の組織目標、事業計画を有しており、上記の事業に専念できるあるいは全ての事業に関わるのはTMOだけであることは明かである。 TMOがどのような組織形態になるべきかという点については、当社はこれまでに断固第3セクターで行くべきであるとしてその根拠も併せて提案しているのでここでは触れない。ここでの問題はTMOが、どのような形態になったとしても、実質的にその運営を担う事務局、それもトップ人材の問題である。事務局トップは上掲したような役割を担う組織を指導し、関係各方面と必要な調整を図りながら事業を実施していくという機能を受け持つ。事務局トップには「高度の専門性を有する者を招聘し、又は内部に育成して作業に当たらせる(基本方針)」と言うことになる。 問題はいくつかある。 第一に、このような高度な専門性を必要とするTMOを財政上の理由から商工会議所(商工会)内に設置する、あまつさえその事務を会議所職員に兼務させる、という程度の位置付けでいいのか、ということである。会議所TMO=企画調整型ということらしいが、実態は企画は各商店街の単なる思いつきに過ぎず、会議所TMOはそれらをまとめて市町村に提出する、以後の仕事は補助制度導入関係の窓口業務、という位置づけらしい。それはそうだろう、会議所TMOで上記の企画・運営をしていたのでは会議所業務は麻痺しかねない。 したがって、TMOは本来の機能を果たせないまま、高度化事業の窓口に終始することになる。本来のTMO機能が活動しないと高度化事業への取り組み意欲も出てこないから、窓口業務も開店休業状態、かくて中心市街地活性化は全体として「いつもと一緒、計画書を作ってみただけ」ということになる。 ちなみに私どもが基本計画策定支援の仕事でヒアリングを行った会議所TMOでは「TMOの業務は会議所では無理」という意見が多かった。ともかく、TMOをなめてかかるということは中心市街地活性化をなめてかかる、ということを意味するのだ、と腹をくくった方がよい。なめた態度で活性化出来るものならやってみな、といいたいところだが、やっぱだめだった、では遅すぎる。 今のうちに善後策を講じなければならない。 第二に、TMO事務局要員として招聘が必要な「高度な専門性を有する者」をどうやってどこから招聘するか、ということである。国ではTMO支援要員=タウンマネージャーとして高度化事業の専門家などを擬しているが、この人達が実際に個別TMOのマネジメントに当たるのはまず無理。手続きには明るくても彼らが活躍した時代と現在の中心市街地を取り巻く条件を比較すると、事業の背景があまりにも異なる。腕に覚えのある高度成長期のノリで高度化事業に取り組めば、事業は成功したが活性化は失敗した、ということになりかねない。佐賀市のエスプラッツが一例。 また、彼らのスキルは事業計画の策定であって事業組織の運営ではない、ということも理解しておかなければいけない。 商店街関係のコンサルタント出身のタウンマネージャーも不適格でしょう。だって、この人達が商店街を活性化できないから「活性化法」のスキームが登場したんですからね(w。 冗談はさておき、この事業では商店街組織もこれまでの地縁組織から事業組織へと名前は同じでもナカミを徹底的に改革しなければならないし、否が応でも個店の転換を押し進めなければならない。組合リーダーと共謀して、そういう仕事を進められる・経験がある・潜在能力がある、という人材が今どき商店街コンサルタントとして活動しているだろうか、ということである。 国が用意しているタウンマージャーは、TMOの事務局トップの要員ではなく、事務局をサポートする特定分野の専門家、ということである。さらに地元商工会議所の経営指導員等を合宿させて養成しているタウンマネージャーは、企画調整型TMO=会議所TMOの窓口担当者の養成というレベルのはず、とても事務局トップを育てるカリキュラムではない。 結局、それぞれの都市において資格や職業・経験などにとらわれず適格者を捜すことになるが、これは本当に難題である。よほどの幸運に恵まれた都市を除けば、最終的には市町村または商工会議所の職員のうち最優秀な人材を引き抜く、ということにならざるを得ない。つまり、「育成」ということになる。 TMOは独立法人、事務局は地元のとびきり優秀な人材を確保、育成する、というのが事業に即した基本方針だろう。 このような取り組みを進めるにあたっての留意事項はあらためて述べてみたい。 ところで、このあたりはTMO・中心市街地活性化の成否を左右する大事な話のつもりだが、皆さんの問題意識と果たして共鳴するものかどうか、ちょっと心許ない。 このあたりの現場の状況、「商人塾交流掲示板」に投稿していただければ有り難い。 |
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