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FLASH NOTE 2002/03 保存版


F055■ナイトバザール  Date: 2002-03-26 (Tue)

 名称は、埼玉県の商店街で生まれた商店街の販促イベントとおなじ。同名・同様のイベントは集客効果があるということで全国に広まっている。平均的な内容は、月に一回土曜日の夜に開催、催しの内容は来街客参加型といわれるイベントで、クイズや抽選会、餅つき大会など、商店街手作りの小規模な企画をいくつも組みあわせて「気晴らし」的な時間を提供するものである。
 もの余り時代だからもの以外のアトラクションで人を呼ぶ、集まった人がお客になる、というシナリオだがここにとんでもない誤解がある。もの余り時代に他の目的でやってきた人を物販客に返る=購買衝動を起こすには商店街のお店に相当の力が必要である。イベント以外の日時にきちんと売れないお見え者イベントの時にはもっと売れない、というのが商店街の常識である。

 早くから集客効果があるという評判だったが、「遊びに来てもらう」効果はあっても「買っていただく」という成果にはつながらないだろうなと考えたので、特に関心はなかった。事実、集客効果はあっても参加店の売上げにはつながらない、という意味ではこれまでの集客イベントと同じく、目的と手段の連携が十分考えられていなかった。つまり、イベント目的の来街客にショッピングをアピールするために必要な取り組みが行われていない、ということである。

 今回、松原通り及び温泉通りの有志が先駆的に取り組むナイトバザールは、先行事例とは異なって、商店街の存在理由をアピールする・物販機能としての商店街のありかたを充実させることで販売業績を向上させる・といいうことを目的として企画し取り組まれるイベントである。

以下、企画の概要を紹介する。

1.事業の目的
(1)市内をはじめ杵藤地区、観光来訪者など広範囲の潜在顧客に対して、新しい夜のゆとりのある時間を楽しむ選択肢としてラグジュアリィショッピングの機会を提供することを通じて、ショッピングモールとしして生まれ変わりつつある松原通りをアピールし、広域的な商圏からの「買い物行き先」としての定着を目指す。

2.事業の背景(事業に取り組む趣旨)
(1)人々のライフスタイルの変化、消費購買行動の変化、「自分らしい生活づくり」への欲求の高まりなど、松原通りが実現を目指しているラグジュアリィニーズに対応するショッピングモールには大きな事業機会が訪れている。
(2)地域の商店街は最盛期の休日の昼間、半日以上かけてショッピングを楽しむ、という機能を持たなくなっている。休日の集客が困難なのはお客のライフスタイルの変化であり、やむを得ない。
対応するためには、別の時間帯に照準することが必要ではないか。
そういう意味で週末の夜は、これまで注目されていない、ショッピングのためのゴールデンアワーである。

3.基本方針
(1)この事業は単なるイベントではない。広い範囲の潜在顧客にラグジュアリィショッピングを堪能する機会を提供することにより、事業機会の拡大・愛顧客の増加を目指す、街ぐるみでの営業形態の転換、ショッピングモールへの転換の実践である。
(2)広い範囲の潜在顧客に対して来街をアピールし、来街された顧客に店揃え・品揃え、「ショッピングとおもてなし」を堪能していただき、「買い物に行く場所・お店」としての認知を確立することを目指す。

4.実施する事業の概要
(1)実施期間:平成14年7月1日〜平成15年3月31日
  プレ実施:3月29日〜6月29日
(2)統一テーマ:新しい自分色発見
  @お客への提案:新しい自分らしい生活づくりの提案
  A組合員の努力:モールにふさわしいコンセプトショップへの脱皮
Bキャッチフレーズ:「お店に遊びに来ませんか」
(3)営業時間の転換
  @実施時期:毎週金曜・土曜日の20:00〜23:00
  A実施場所:松原通り商店街、温泉通り商店街
(4)個店の取り組み
  @品揃えの充実を中心とした「店づくりの転換」とアピール
  A店舗毎の企画による来店者おもてなし
(5)来街者もてなし
@組 合:別に企画する
  A個 店:別に企画する
(6))アトラクション
  @「新しい自分色」を作りあげるための情報、機会の提供
  A来街者の利便のための飲食機会などの提供
  Bその他

以下、解説。
このイベントでは一応3種類の客相が想定されており、
1.各店舗の固定客
2.観光客
3.郊外型SCの商圏に住んでいる潜在庫客 である。
1から順にイベントに対する反応が得やすいと思われる。

 「1」については、各店とも来店客へのアピール、DM発送作業の真っ最中。この人達に出来るだけたくさん来店してもらい、仲間の店を回遊してもらう、ということがとりあえずスタート時点でのもっとも確実な「基礎票」となる。
 「2」は、武雄温泉の宿泊客は、ファミリーを中心にした小グループ主体、宴会などはやらない、という行動パターン。夜の食事が終わると街に繰り出す、お店が開いていないと部屋に帰ってテレビをつける、そうするといつもの生活にフラッシュバック、ということになるため、金手から旅館はこの時間帯のもてなしに苦慮していたところ、このイベントに大賛成、しっかりした協力体制が出来る。

 ちなみに商店街は専門店がほとんど、土産品店は立地していない。以前から温泉来訪客にバッグやファッションなど「都市型買い回り品」を提供する、というショッピングパターンを狙っており、すでに着実に成果が出ている。イベントはこの戦略をいっそう押し進めるものである。

 最終的な目標は「3」だが、これを実現するためには6ヶ月はかかると考えている。つまり、冬物立ち上げの時点から狙っているが成果を得られる、という企画である。それまで各店ごとに細かく手を打っていくことが必要になる。ちなみに当初実施する予定だった商店街レベルでのアトラクションは企画されていない。どうにも全体の企画とアトラクションが合わないのである。

 イベントを一言で表現すれば、「まちなかカルチャーセンター」だろうか。各店の「おもてなし」をまとめるとこういう方向。
こういうイベント自体は他のまちでもありがちだろうが、こちらでは全ての催しが個店の店内で行われ、店づくりのアピールに直結しているということ。

 個別のお店のきめ細かな対応がイベントの最終的な成否を決まることになる。集客とおもてなしそして品揃えと三拍子揃わないとうまくいかない。
これからの商店街のイベントは、
@お客が喜ぶ
A店主が喜ぶ
Bお互いに負担にならない
というものでないと、成果が挙がらず長続きできない。
 とそういう基準に照らしたとき、このイベントは商店街・物販施設にとって、まさにあるべきイベントの一つだろう。
何としても成功させて、モデルケースとしてアピールしたい。
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