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FLASH NOTE 2002/03 保存版


F054■中心商店街は県の顔  Date: 2002-03-24 (Sun)

 商店街は都市の顔、という声は良く聞くし、この欄でもその由来を論じたことがある。ラグジュアリィニーズ対応の中心商店街のショーウインドを見れば、その都市に住む人々のラグジュアリィライフが想像できる、ということである。また、商店街の状況を見れば、営業中の店舗の業容や空き店舗の状況から、行政&民間、全体としての都市経営能力が推測されるという側面もある。

 さらに今日は、県下各都市の中心商店街は「県の顔」である、ということを主張してみたい。
周知のように、各県には商工3団体があり、さらに地域産業支援センターがある。さらにこれらを指導する機能として県に商業関係の部署がある。これらの全てに○○県という冠がついているのはいうまでもない。平成元年頃だったかと思うが各都道府県に商業活性化基金が設置されその果実をもって県下各都市商店街の活性化を図る事業を推進することとなった。以来、今日まで商店街活性化といえば県○○県というレベルが統括する事業となっている。

 さて、基金事業が創設されて以来、足かけ15年になろうとする今日、活性化に成功しているという街は全国的に見てもきわめて少ないのではないか。

 15年間、活性化に向けて努力してきたが実現していない。各商店街、各都市の取り組みにはいろんな事情があり、一概に云々することはできない。しかし、県レベルでは毎年、必ず事業が行われてきているはずである。これらの事業の蓄積は今どうなっているのか?15年にわたる事業期間である。各県とも数十件単位の事業に取り組んでいることは間違いない。今、これらの事業の結果についてはどのように整理されているのだろうか。

 前述のように、各商店街、各都市はそれぞれ自分たちが取り組んだ事業につい手の経験、蓄積しか持っていない。他方県レベル(3団体、支援センターなどを含む)は、膨大な量の事業の結果を蓄積しているはずである。これらは後発の取り組みに活かされているのだろうか?
端的に言って、活性化に向けてやるべきこととその順序、やってはいけないこと、それぞれたくさんの情報があるはずだ。
 ある都市が新規に試みようとする事業が他の都市ではすでに過去に取り組まれており、かつ、その結果や反省点なども整理されているとすれば、新しい取り組みにどれだけ役に立つことか。

 当社の知見なども基礎的には多くの事例の見聞・調査研究から始まっているところからもいえることである。

 各都市が持っている経験やノウハウは限られており、県レベルの期間の比ではない。担当者がどこにあるか分からない情報を求めてリアル&バーチャルで右往左往するのも意外な情報にぶつかったりしてそれはそれでよいかも知れないが、とりあえずは「どこでもドア」的な商店街関係ならまずあそこ、という窓口が必要ではないか。

 さらに、TMOをバックアップする機能も必要だろう。タウンマネジャー制度の活用も考えられるが、これらの人材のスキルは計画策定、それも多分に高度化事業、再開発事業など設備関係の計画に限定されている。

 商店街やTMOの運営、都市の関係団体の連携など、実務面で発生する課題への対応について指導助言できる、一部事務的な支援も可能というような組織が必要な時期になっている。
 組合などの現状を見ると各地で県振連が立ち上げられたころからすると明らかに組織としての能力が退化している。退化している能力で深化している問題に立ち向かっていくのは容易ではない。活動資金の確保といういっそう切実な問題もあるだろう。
そうした中で多くの商店街組合の執行部は「立ちすくんでいる」というのが実態ではないか。

 意欲がある=事業費の負担分を厭わない組合、という基準では事業に取り組めるところはこれから激減するだろう。

 私は何も事業費の受益者負担を撤廃しようといっているわけではない。商店街にとって、苦しくとも事業費を負担して事業に取り組むことが必要であり、取り組み甲斐のある事業を創り出していくことが緊急の課題である。そのための第一歩が踏み出せない、というのが多くの商店街に共通する悩みであるが、前述のように各都市段階でここを突破していくノウハウは蓄積されていない。

 商工三団体など県下の状況を把握できる期間が協力して「総合窓口」「総合支援センター」「総合指揮所」を実現すべき時である。

 経験の乏しい都市中心商店街活性化の取り組みは、それぞれの県レベルの関係機関の対応に大きく依存しているが、このことはこれまであまり指摘されていない。これらの機関の活動如何が県下の商店街の活性化の初発段階を左右する。
とりわけ、県商店街振興組合連合会の任務は重大である。

もちろん、これらの機関を指導する県の責務も当然ながら、最終的には問われることになるだろう。

かくて、商店街活性化は「県の顔」となる。
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