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タイトル 『基本方針』(案)を読む (5)
記事No1179
投稿日: 2006/08/25(Fri) 11:38:13
投稿者takeo
Z. 中小小売商業高度化事業、特定商業施設等整備事業その他の中心市街地における商業の活性化のための事業及び措置に関する基本的な事項

 いよいよ中心市街地活性化の本命、「商業の活性化」についての基本方針の検討です。

ここでは、商業の活性化のための事業の必要性、具体的な事業内容などが示されています。
特に、「必要性」については、新スキームの採用(新基本計画の作成)の有無に関わらず、中心市街地の商業集積の活性化を政策課題とする市町村にとっては、あらためて確認しておくことが必要です。

考えてみれば、これまでの基本計画では、このあたり、当然計画の前提となる状況分析や課題設定などの作業は省略していきなり「具体的事業」を計画というか、羅列してしまった、というのがぶっちゃけ、これまでの基本計画の水準ではなかったのか・・・?

思い当たるところがある人は、これから取り組む「商業の活性化のための事業」についての読み解きは、不可欠の作業です。
いつものことながら、関係各方面、お誘い合わせの上ご参加されますよう。特に、計画見直しをサボろうとしている皆さんは、果たして現在の基本計画で商業の活性化を実現できるだろうか、判断するための材料になりますので。

タイトルZ.商業の活性化のための事業
記事No1184
投稿日: 2006/08/26(Sat) 08:36:39
投稿者takeo
Z. 中小小売商業高度化事業、特定商業施設等整備事業その他の中心市街地における商業の活性化のための事業及び措置に関する基本的な事項

1.商業の活性化のための事業及び措置の必要性

 中心市街地において形成されている商店街等等の商業集積が、ワンストップショッピングの利便性やアメニティ機能の向上といった消費者及び住民のニーズに応えるためには、中心市街地における商店街等の商業集積において、広く面的展開を視野に入れた多様な規模、業種及び業態の店舗構成・店舗配置を計画的に実現することや、その事業展開を支える各種の商業基盤施設を整備することなどに積極的に取り組む必要がある。また、当該市町村における商業の配置に関する総合的な検討と他の関連施策の活用状況等を踏まえ、他の取り組みと一体的に商業の活性化を図ることが重要である。
 実施事業の選択に当たっては、商圏及び地域としての購買力の見通し、原意立地し地得る小売業者の延べ床面積、商業集積の業種構成・店舗配置、当該商業集積が地域において果たしている役割及び今後の果たすべき役割、当該地域における新たな事業のシーズやそれへのニーズ等を市場調査やアンケート等を通じて可能な限り定量的な客観性をもって的確に把握することが必要である。
また、関係事業者や地域住民の意思を尊重しつつ、商業の活性化等の目標に沿ってもっとも適切であり、実現性の高い事業を地域の実情に合わせて選択し、集中的に実施することが重要である。その際、地域の特性に応じて多様な事業を組み合わせ、それら事業が一体として相乗効果を生み出すように行うことが必要である

―引用終わり―

 一読、明らかなことは、居住・就業・交流人口を増やせば、街は活性化する、といった話はここではまったく関係ない、ということですね。中心市街地所在の「商店街等の商業集積」を活性化するためには、商業の活性化の実現に必要な商業プロパーの施策を立案し、取り組まなければならない、ということです。
先行している「コンパクトン(*)」の試みがこと商業活性化に関する限りことごとく成功していないのは、このことに目をつぶっているからです。

 ここに述べられていることを理解し、目標を達成するために必要なシナリオを描き、所要の事業群を案出し、組み立てる、すなわち計画を作り上げるためには、その大前提として「商業理論」が不可欠です。
早い話。
商店街が空洞化しているということは、旧態依然たる商店街では生活の役に立っていない、ということですからね。
大勢にとって、中心商店街等の商業集積は無くても生活できる、という人が多いということ。
つまり、とりあえず、都市の住民にとって買い物行き先は間に合っている、ということであり、そういう状況において取り組むのが中心市街地における商業の活性化という課題である、ということはしっかり確認しておかなければならない。

現状的機能なら、都市のほとんどの住民にとってあってもなくてもかまわない、という位置づけである(くどいようですが、であるが故に空洞化しています)中心市街地の商店街等を「買い物の場」として再構築するには、当該市町村及び広域における商業機能の配置についての理解が前提になります。
どういう機能を持った商業集積がどこにどう配置されているか?
(これは業種構成や店舗面積にとどまる話ではありません)

商業配置の現状及び将来の予測を前提に、中心市街地の「商店街等の商業集積」が都市において果たす役割を定め、機能をjこうちくしていかなければならない。
この取り組みには、商業理論を装備しておくことは、大前提です。

商業理論は、当該都市及び都市住民の消費購買行動圏内に位置する各商業集積がになっている商業機能=対象としている消費購買行動と対応のための業容のあり方・・・などについて掌を指すように理解できる力を持っていなければならない。
当たり前ですね。

ところがこの当たり前の準備をしないまま、「商業等の活性化」ができると考え・取り組んだのが「整備改善・活性化法」時代の計画との実践でした。
このあたりをしっかり総括して取り組まないと、「この道はこの前と同じ道」になりかねません。

ということで、このスレッドでは「中心市街地の商業の活性化」を「法」のスキームで考える、計画する・取り組む上で前提となる「商業理論」を考えていきます。

もう一度いっておきます。
上に引用した「必要性」を計画作りに必要なレベルで理解するには、「商業についての常識」をあらかじめ持っていることが前提になります。これを欠いていたのではここで示されていることを理解し、活性化に必要な事業を立案することができません。

もちろん、ここでいう「常識」とは現在直下、あなたの都市で流通している「商業についての知識」ではありません。人々の生活・消費購買行動と商業機能の関係を体系的に説明できる「常識」です。

(*)コンパクトンについては:ブログquoplaid.com
http://quolaid.blog13.fc2.com/blog-entry-32.html
を参照のこと。

タイトル読み解きするために
記事No1186
投稿日: 2006/08/26(Sat) 08:55:54
投稿者takeo
> 1.商業の活性化のための事業及び措置の必要性
>
>  中心市街地において形成されている商店街等の商業集積が、ワンストップショッピングの利便性やアメニティ機能の向上といった消費者及び住民のニーズに応えるためには、中心市街地における商店街等の商業集積において、広く面的展開を視野に入れた多様な規模、業種及び業態の店舗構成・店舗配置を計画的に実現することや、その事業展開を支える各種の商業基盤施設を整備することなどに積極的に取り組む必要がある。

「商業集積」「ワンストップ」「アメニティ」「業種及び業態」「店舗構成」など、商業関係の資料等でよく見かける「用語」がたくさん使われています。
実はこれらの「専門用語」は、一般に共有される「定義」があるわけではありません。それぞれの用語は、論じる人がかってに定義して使っているというのが実状です。こういう用語を使って商業を理解する、その上で活性化策を立案する、という作業に取り組むにあたっては、まず、自分が使おうとするこれらの用語についてあらかじめおおむねの定義をしておかなければならない。
この作業をしておかないと、あなたは自分なりに理解していても、関係者にその定義がそのまま共有されるとはかぎりません。

たとえば、「ワンストップショッピング」とはどのような消費購買を意味しているのか?
実際にいろいろな使い方がありまして、その使い方によって「ワンストップショッピングを実現する」といったときの、実現したい商業機能の内容が違います。
違っていても、ある立場でそれなりにワンストップショッピングが
実現されていればそれで良いではないか、という考えかたもあるかも知れませんが、それは間違いです。

一番流布している理解(定義)は、「いろいろな商品が一度に買える」ということではないでしょうか。
この理解にもとづいて「ワンストップ」を実現しようとすると、「いろいろな規模・業種業態の店舗をなるべく多く集める」ということになります。商店街診断などでは良く「空店舗を利用して欠業種の店舗を配置する」といった提言がありましたが、そう言うことですね。

これは、「商業の活性化」を実現するための取組としては明らかに間違いなのですが、どうして間違いなのか、ということを理解するためにbは、我が国の商業・消費購買行動の変遷、現在の商業機能の展開などについての知識が必要です。
ちょっと詳しい話になりますが、「商業の活性化」にはなぜ理論が必要か、ということの具体的な例証にもなりますので、おつきあいください。


>  実施事業の選択に当たっては、商圏及び地域としての購買力の見通し、現に立地している小売業者の延べ床面積、商業集積の業種構成・店舗配置、当該商業集積が地域において果たしている役割及び今後の果たすべき役割、当該地域における新たな事業のシーズやそれへのニーズ等を市場調査やアンケート等を通じて可能な限り定量的な客観性をもって的確に把握することが必要である。

このあたりは、当社が「静的商店街診断」と命名している従来の手法とは若干異なっています。
この把握にもとづいて「商業の活性化のための事業」を組み立てる、計画の基礎となる作業です。
この作業に利用できる「市場調査」「アンケート調査」とはどのような内容になるのか?
これもなかなか難しい問題なのです。

> また、関係事業者や地域住民の意思を尊重しつつ、商業の活性化等の目標に沿ってもっとも適切であり、実現性の高い事業を地域の実情に合わせて選択し、集中的に実施することが重要である。その際、地域の特性に応じて多様な事業を組み合わせ、それら事業が一体として相乗効果を生み出すように行うことが必要である

我が国商業の現状、将来予測という一般的な状況把握を前提に、それの当該市町村における現実の姿を把握する、将来の趨勢を予測した上で中心市街地の商業集積が対応する「消費購買行動」を特定し、そのニーズに応えるために必要な機能を整備していく・・
これが皆さんが取り組まなければならない「商業の活性化のための取組」です。

ちなみに。
> また、関係事業者や地域住民の意思を尊重しつつ、商業の活性化等の目標に沿ってもっとも適切であり、実現性の高い事業を地域の実情に合わせて選択し、集中的に実施することが重要である。
とありますが、
@関係事業者や地域住民の意思を尊重しながら
A商業の活性化等の目標に沿ってもっとも適切な事業であり、かつ
B実現性の高い事業を
C地域の実情に合わせて選択し、集中的に実施する
というのは、一々ごもっともですが、「@〜Cの条件をそろえた計画」を作るというのが認定基本計画の要件ですか、作れそうですか?
各条件はそれぞれ独立しており、どれかが達成されればどれかが自動的に実現する、ということはありません。全ての条件を満たすシナリオを作り、そのシナリオの推進にもっとも適切な「事業ミックス」を構想し、計画し取り組んでいく、ということでなければならない。

 事業活動は、@〜Cの要件はことごとく備えておかないと、活性化を実現することはできませんが、こういう事業ミックスを計画するには、ここでもまたあらかじめ装備している「理論」に基づいて
@活性化という問題を定義する
A問題の解決となる解答を案出する・・・構想の作成
という段階を踏まなければならない訳です。

もちろん、このことはこれまでの『市街地の整備改善・商業等の活性化法』における取組にも共通することですから、このあたりについてなぁ〜んも考えずに作ったこれまでの計画に実効性が乏しかったのは当たり前でしょう。
したがって、「認定」にチャレンジする気のない市町村も、中心市街地の商業の活性化を政策課題とするならば、あらためて上記4要件をクリする計画を策定することは必須条件です。

新しい計画は、@〜Cの条件をきっちりクリアしなければ、
a 合意形成が困難
b 事業の合理的な選択が不可能
c 実現性が危ぶまれる
d 効果が期待できない
というように、いろいろな段階で落とし穴ができてしまいます。

ところで。
当該市町村の中心市街地において、これらの要件をことごとく備えた計画が、「選択」できるようにいくつもできるはずはありません。
選択された方向で事業を集中実施して実現を目指すわけですが、一番大事なことは、要件をクリアできる「商業集積としての活性化の方向」を決定することです。
これは、あれこれとある可能性から一つを選択する、という作業ではなく、4要件をクリア可能な活性化の方向を作り上げる、という作業になります。

ここまでで疑問・異論などがありましたらどうぞ。

※以下余談

いつも申しあげているように、これからの行政区分単位での都市経営を推進する場合、
○都市経営の目的
○当面の目標
○達成のための戦略
○計画立案及び推進組織の構築
○実施
という仕事の流れは、一般的であり各方面に応用可能です。
本来なら、こういう活動パターンが備わっており、それを利用して「中心市街地活性化」という問題解決に取り組む、ということになっていれば、あるいはすでに活性化に成功していたかも知れません。

問題は、「都市経営」に取り組んでいくために必要不可欠な「方法」レベルのノウハウ・経験の経験が不足しているということであり、このことを自覚した上で、「中心市街地活性化」への取組を、個別課題への取組であると同時に「都市経営」力を開発強化する事業として位置づけることが重要ではないでしょうか。
そうすると、「中心市街地活性化」のソフトな成果が、中心市街地以外の地域の活性化をはじめ、都市経営全般に活用され、「効果の波及」が実現することになる。

タイトル2.具体的事業の内容等
記事No1185
投稿日: 2006/08/26(Sat) 08:37:44
投稿者takeo
2.具体的事業の内容等

 商業の活性化のための事業には、
@中心市街地における中核的な商業施設・商業基盤施設の整備
A地域全体の望ましいテナントミックスの実現
B子育て支援・介護・教育等を通じた地域コミュニティの活性化に寄与する空店舗の活用
C既存店舗・商店街のリニューアル
D新業態・新サービスの開発や製配販のネットワークの構築
E電子商取引の導入促進
F商店街等の情報化
G効率的な物流システムの構築
等多様な事業が考えられる。その中で、いかなる事業を行うかについては、地域の自主的かつ自立的な判断の下、総合的な観点から決定されなければならない。
 法において商業の活性化のための事業及び措置として規定されているものは、
@中小小売商業高度化事業
A特定商業施設等整備事業
B大規模小売店舗立地法の特例措置
の3つであるが、これらの他に地域の主体的な取組が、幅広く基本計画に盛り込まれることが望ましい。
 なお、中小商業高度化事業及び特定商業施設等整備事業を実施しようとする場合には、協議会における協議を経て、経済産業大臣に認定の申請をすることになるが、その際、協議会における協議の結果、多数の賛同を得ていることが望ましい。

―引用終わり―

 如何ですか。
これらの事業の何に・どう取り組むか、ということは、
中心市街地にどのような機能を果たす商業集積の構築を目指すのか、ということによって大きく変わります。当たり前ですね。
例示されている各種事業は、商業集積がその役割を果たすために必要な下位機能を整備するため、商業の活性化の取組の一環として取り組まれるものですから、全体の構想が無ければ効果も無し。

これまでの事業、活用する・前提となる取組を欠いていたために効果が挙げられなかった、ということは、このところ、さかんに強調しているところです。

全体構想に位置づけられない事業の結果については、とりあえず
http://www.quolaid.com/cgi/tmo/wforum.cgi?no=1634&reno=no& ..... amp;page=0
及びここにリンクされている
http://www.quolaid.com/city/c005.htm
を再確認してください。

以下で検討する「3つの事業」にどう取り組むか、ということも当然、「どのような商業集積を目指すのか」ということが定まらないと(本当は)何一つ計画できないはずですね。

タイトルくどいようですが
記事No1189
投稿日: 2006/08/27(Sun) 10:24:16
投稿者takeo
次の各事業を「完璧」に実施しても「商業の活性化」が実現するわけではありません。
> @中心市街地における中核的な商業施設・商業基盤施設の整備
> A地域全体の望ましいテナントミックスの実現
> B子育て支援・介護・教育等を通じた地域コミュニティの活性化に寄与する空店舗の活用
> C既存店舗・商店街のリニューアル
> D新業態・新サービスの開発や製配販のネットワークの構築
> E電子商取引の導入促進
> F商店街等の情報化
> G効率的な物流システムの構築

 毎度申しあげているところですが、「常識」になるにはほど遠い状況ですから、繰り返しておきましょう。
これらの事業は、
@「商業の活性化」を実現する方向(どういう商業集積を目指すのか)が決まっている
A商業の活性化を実現していくシナリオが決まっている
ということがあらかじめ決まっていてはじめて
Bどのような事業をどのように組み合わせ、どのような順序で取り組んでいくか ということが決定されます。
もちろん、各事業の質や規模など「仕様」も、「何を実現したいのか」、上位目標が明確になっていないと決定できないはずです。

たとえば:
@域内の大型空店舗に大規模小売業を誘致する。
Aこの新設店舗が中心市街地の「核」となり、誘引したお客が街区内を回遊する
B街に賑わいが生まれる
C街区内の個店の来店客が増える
D全体として中心市街地の商業活性化が達成される
などと言うことは金輪際あり得ないことです。

たとえば:
@街に住宅を造り居住人口を増やす
A街に事業所を増やし、通勤人口を増やす
Bその結果、街に「回遊」が生まれる
Cまちなかでの買い物が増える
D全体として中心市街地の商業活性化が達成される
ということも金輪際あり得ません。
先行取り組んだ事例では明々白々たる反証が現出しているはずです。

○個別事業に先行して事業ミックスが計画されなければならない
○事業ミックスに先行して「どのような商業集積を目指すか」という「一体的推進の目標」を定めなければならない。
○事業ミックスは、状況において「一体的推進の目標」を達成するために作る「中心市街地活性化戦略=シナリオ」が無いと作ることができない
ということは、これまで繰り返し申しあげてきたとおり。

ということで(笑
これが「中心市街地活性への道」第一部「何をどう計画するか」編。
「話としては分かるが、実際問題としてそんなことができるもんか」と思った人は、中心市街地活性化の取り組みを担当することを諦めるべきではないでしょうか。
「なるほどその通り、何とかやってみよう」と考える人でないと役割を担い、成果を挙げることはできません。意欲が無いと「何とかしよう」という知恵が出ませんからね。
もちろん、「何とかやってみよう」と考える人が必要なスキルを完備しているとは限りませんから、そういう場合には外部から所要の支援を導入することは当然視野に入れておかなければならない。
これを入れないと「そんなことできるもんか」になるか、「見よう見まねで取り組んでみたが、やっぱだめじゃん」となるかも知れません。

余談ながら。
間違いやすいのは、「自分たちの計画だから、一から十まで自分たちで計画しなければならない(計画できる)」というありがち・安易な思いこみ。
なんで作れるんですか?

タイトル(1) 中小小売商業高度化事業
記事No1190
投稿日: 2006/08/27(Sun) 11:22:08
投稿者takeo
>  法において商業の活性化のための事業及び措置として規定されているものは、
> @中小小売商業高度化事業
> A特定商業施設等整備事業
> B大規模小売店舗立地法の特例措置
> の3つである

それでは、「商業の活性化のための事業及び措置」、一々見ていきたいと思います。
いうまでもなく、
>が、これらの他に地域の主体的な取組が、幅広く基本計画に盛り込まれることが望ましい。
し、さらに
すでに検討したように、前提として「一体的推進の目標」「戦略」「事業ミックス(「地域の主体的な取組」を含む)」を立てることが成功のための第一条件です。

―以下引用―

(1) 中小小売商業高度化事業
@趣旨
 中心市街地における中小小売業業の活性化のための取組が、従来、
1.個々の商店街ごとの活性化努力に止まり、複数の商店街による広域的な中小小売商業の発展に必ずしも結びついていないこと
2.もっぱら基盤整備などの周辺事業に止まり、中小小売商業としての競争力の根幹である業種揃え・店揃えの最適化に関する取組が不十分であったこと
3.街のさまざまな事業主体との連携が不足していたこと
などを踏まえ、商業者を取り巻く様々な関係者との連携の上に立った、意欲的な中小小売商業者による業種構成・店舗配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、周辺地域への波及効果の認められる商店街等中商小売商業の高度化を通じた中心市街地のにぎわい回復に資する取組を戦略的かつ重点的に促進するものである。

―引用終わり―

当掲示板ご愛顧の皆さんのなかには、あれから8年、旧『整備改善・活性化法』の「基本方針」を読んだことが無い人も少なくないと思いますので、以下、紹介しておきましょう。

―以下 旧「基本計画」「二 その他の事項」〜「2の1 特定事業の実施について指針となるべき事業」〜「2の1の1 中小小売所業高度化事業」の「趣旨」から引用―

趣旨
 本事業は、中心市街地における商業集積の活性化のための取組みが、従来、
@個々の商店街ごとの活性化努力に止まり、中心市街地に展開する商業集積間の連携が必ずしも十分でなかったこと
A専ら基盤整備などの周辺事業に止まり、商業集積としての競争力の根幹である業種揃え・店揃えの最適化に関する取組みが不十分であったこと
等を踏まえ、中心市街地における商業集積を一体として捉え、業種構成・店舗内地等のテナント配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、中心市街地における商業集積の一体的かつ計画的な整備を図るものである。

―引用終わり―

如何ですか。
1.及び2.は旧「基本方針」の@及びAと同じですね。
問題は8年に及ぶ期間において「趣旨」に基づく取組がどう展開されたか、ということです。いえ、忌憚無く言えば、
「取り組んだがうまくいかなかった」のか?
「はじめから取り組まなかった」のか?
ということでありまして、そのいずれであったかを明らかにしないと、次の手が打てません。

そもそも、
旧・基本方針における中小小売商業高度化事業の「趣旨」は個別各都市の『中心市街地活性化基本計画』の内容にどう反映されていたのか?
という根本的な疑問がありまして、このあたりについては、総務省の行政評価をはじめ、取組の統括では言及されていませんが、事業主体が今度こそ活性化を実現しようと決意するなら、これまでの取組を総括するに際して直視すべきところです。

一部では、「中心市街地における商業の活性化は、商業の活性化を目的とした事業だけでは達成できない」という言い方が見られますが、何をいうか(笑。
そもそもこれまで「商業の活性化」のための取組の指針として提案されてきた事項について、どれだけきちんと考え・計画し・実施してきたのか、ということが旧『基本方針」を基準に総括されるべきではないでしょうか?

このことを抜きに話を進めようとすれば、新「趣旨」のうち、1.及び2.については「これまで通り」とヌキにして、専ら3.及び4.的事業に集中することになる可能性がある。
これはやばいですからね。

ここは「中心市街地活性化」「商業の活性化」の成否を左右するところです。
しっかり取り組んでいきたいと思います。皆さんもそのつもりで。

タイトルちなみに
記事No1191
投稿日: 2006/08/27(Sun) 11:34:17
投稿者takeo
旧スキームのうち、中小企業庁『TMOマニュアルQ&A平成12年版』におけるTMOの役割:「中心市街地の商店街等の商業集積を一個のショッピングモールと見立てて整備し再構築する」という位置づけに見られる「ショッピングモール」は、旧基本方針の、

>  本事業は、中心市街地における商業集積の活性化のための取組みが、従来、
> @個々の商店街ごとの活性化努力に止まり、中心市街地に展開する商業集積間の連携が必ずしも十分でなかったこと
> A専ら基盤整備などの周辺事業に止まり、商業集積としての競争力の根幹である業種揃え・店揃えの最適化に関する取組みが不十分であったこと
> 等を踏まえ、中心市街地における商業集積を一体として捉え、業種構成・店舗内地等のテナント配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、中心市街地における商業集積の一体的かつ計画的な整備を図るものである。

という取組の具体的な方向・方法として提示されていたわけです。
残念ながら、このあたりをしっかり読み解いた上で、基本計画〜中小小売商業高度化事業構想〜TMOの立ち上げ・事業推進というスキームを活用できた都市は、寡聞の限り無かったようです。

ほとんどの都市の基本計画が、「趣旨」に示されているような「商業集積」としてのあるべき「店舗構成」その他の実現に取組み、実現したにも関わらず活性化できなかった、ということであれば他の手段を考えなければならないわけですが、「趣旨」は適切だったが「取組が不十分だった」わけですから、今後の取組にあたってはこのことを十分踏まえておかなければならない、ということになりますね。

タイトル危 惧
記事No1196
投稿日: 2006/08/28(Mon) 09:26:21
投稿者takeo
 新「法」における商業の活性化のスキームで気がかりなこと。
旧法のスキームでは、
> 旧スキームのうち、中小企業庁『TMOマニュアルQ&A平成12年版』におけるTMOの役割:「中心市街地の商店街等の商業集積を一個のショッピングモールと見立てて整備し再構築する」という位置づけに見られる「ショッピングモール」は、旧基本方針の、
>本事業は、中心市街地における商業集積の活性化のための取組みが、従来、
>@個々の商店街ごとの活性化努力に止まり、中心市街地に展開する商業集積間の連携が必ずしも十分でなかったこと
>A専ら基盤整備などの周辺事業に止まり、商業集積としての競争力の根幹である業種揃え・店揃えの最適化に関する取組みが不十分であったこと
>等を踏まえ、中心市街地における商業集積を一体として捉え、業種構成・店舗内地等のテナント配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、中心市街地における商業集積の一体的かつ計画的な整備を図るものである。
> という取組の具体的な方向・方法として提示されていたわけです。

旧「法」のスキームを要約すると、
1.目的:中心市街地の商業等の活性化
2.方向:商店街等の商業集積を一個のショッピングモールとして再構築する
3.方法:市街地の整備改善及び商業の活性化を推進する各種事業・手法の組み合わせ、中小商業者の取り組み
というものでした。
ちなみに、こういう理解のもとに作られた基本計画は少数派だったと思います。
多くは、
1.目的:中心市街地の活性化
2.方向:賑わい創出
3.方法:各種都市機能の整備、集客機能の強化
といった取り組みだったと思います。
つまり、既存の基本計画の多くにおいて、すでに新スキームの事業内容は先取りされていました。
問題は、「商業の活性化」の方向と方法について明示されていたにも関わらず、それを採用できなかったということ。
「ショッピングモール」を目指して「市街地の整備改善」及び「商業等の活性化のための事業」を一体的に推進する、という計画になっていなかった。

済んだことは済んだこととして、問題は新しい取り組み。
旧スキームであれほど「中心市街地活性化=商業等の活性化」という定義のもと、「ショッピングモールとしての再構築」という明確な方向が提示されていたにも関わらず、これを基本計画に反映させられなかった、ということを踏まえれば、
新スキームでは、商業に限らず、中心市街地全体の機能の増進、経済活力の向上というより広義の目的を掲げています。
大きな枠組みのなかで「商業の活性化」についても事業・活動の計画を作り、取り組むわけですが、上述のとおり、具体的に方向が明示されていたにも関わらず、それを実現していく計画を立案できなかった、というスキルをもって新スキーム内での「商業の活性化」の方向と方法を立案できるだろうか、ということが危惧されます。

下手をすると、商業は立地商売、好立地とは通行量の多い場所、などというでたらめな「理論」をもとに、「人通り・にぎわいを作り出せば商業は活性化する」という短絡を行い、専ら人口・人出を増やす算段に終始、商業の活性化はそれらの事業に埋没してしまう、という可能性があります。

「コンパクトシティ」を目指すという取り組みに走った都市は、おおむねそう言うことになっているようです。

ということで、新スキームで注意しなければならないことは、「商業の活性化」を実現する方向と方法については、「商業理論」にもとづいてきっちり立案すること。

あらためて上記、旧スキームの提案を検討すると、「商業の活性化」についての課題・方向の基本は、新スキームにそのまま採用されています。
新しい基本計画における「商業の活性化」の目標は、今度こそ「ショッピングモールとしての再構築」と掲げることが、目的達成のカギになります。

それとも他に「中心市街地の商業集積が広域において果たすべき商業機能」について他にアイデアがありますか?



> 残念ながら、このあたりをしっかり読み解いた上で、基本計画〜中小小売商業高度化事業構想〜TMOの立ち上げ・事業推進というスキームを活用できた都市は、寡聞の限り無かったようです。
>
> ほとんどの都市の基本計画が、「趣旨」に示されているような「商業集積」としてのあるべき「店舗構成」その他の実現に取組み、実現したにも関わらず活性化できなかった、ということであれば他の手段を考えなければならないわけですが、「趣旨」は適切だったが「取組が不十分だった」わけですから、今後の取組にあたってはこのことを十分踏まえておかなければならない、ということになりますね。

タイトル@趣旨 再考
記事No1192
投稿日: 2006/08/27(Sun) 12:23:08
投稿者takeo
あらためて「趣旨」を検討してみましょう。

> @趣旨
>  中心市街地における中小小売業業の活性化のための取組が、従来、
> 1.個々の商店街ごとの活性化努力に止まり、複数の商店街による広域的な中小小売商業の発展に必ずしも結びついていないこと
> 2.もっぱら基盤整備などの周辺事業に止まり、中小小売商業としての競争力の根幹である業種揃え・店揃えの最適化に関する取組が不十分であったこと
> 3.街のさまざまな事業主体との連携が不足していたこと
> などを踏まえ、商業者を取り巻く様々な関係者との連携の上に立った、意欲的な中小小売商業者による業種構成・店舗配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、周辺地域への波及効果の認められる商店街等中商小売商業の高度化を通じた中心市街地のにぎわい回復に資する取組を戦略的かつ重点的に促進するものである。
>
> ―引用終わり―

そもそも「中小小売業高度化事業」とはどういう事業かといえば、
法第七条「定義」7 に定められている、
@商店街整備事業
A店舗集団化事業
B共同店舗等整備事業
などです。
参照:http://www.houko.com/00/01/S48/101.HTM
空店舗などにも適用されます。

高度化事業とはこういう事業のことですから、
「中小小売商業の高度化」の目的を「商業機能の高度化」すなわち
@高度化している消費購買行動への対応
A多様・激化している競争への対応
という活性化を実現するために必要な努力の総合と考えれば、「中心市街地の商業の活性化=商業機能の高度化」は、法定の「中小小売商業高度化事業」の取り組みに終始するものでは無いことは明らかでしょう。

「中小小売商業高度化事業」は、「中心市街地の商業の活性化」という目的を達成する目標である「中心市街地の商業機能の高度化」を実現するための事業ミックスの一部を構成するものである。
ということです。
もちろん、どのような高度化事業をどのような仕様で実施するかは、中心市街地に実現を目指す「商業機能」によって規定されます。

ここで述べられている「趣旨」を視点に高度化事業を構想するならば、必要な事業・取組の範囲は、高度化事業の範疇に止まるものではない、ということですね。

>意欲的な中小小売商業者による業種構成・店舗配置、基盤整備及びソフト事業を総合的に推進し、周辺地域への波及効果の認められる商店街等中商小売商業の高度化を通じた中心市街地のにぎわい回復に資する取組を戦略的かつ重点的に促進するものである

目的は、高度化事業の計画・実施ではなく、「商店街等中小小売商業の高度化」であることをくれぐれもお忘れなく。

人通りが増える、大型店を誘致する、あるいは街区の整備、共同施設の整備などなどに「つまみ食い」的に取り組めば「商店街等中商小売商業の高度化」が実現する、その方向に接近できる、というのは大きな誤解です。

法に定められた中小小売商業高度化事業は、
@高度化している消費購買行動への対応
A多様・激化している競争への対応
すなわち、様変わりしてるい経営環境において中心市街地の「商店街等中商小売商業」が活性化するための取組の総称としての「商店街等中小小売商業の高度化」への取組、事業ミックスの一環として位置づけられ、取り組まれないと所期の目的を達成することはできません。このことは声を大にして強調しておきますね。

タイトル目的〜手段
記事No1197
投稿日: 2006/08/28(Mon) 09:46:45
投稿者takeo
再度強調しておくと、
> 法に定められた中小小売商業高度化事業は、
> @高度化している消費購買行動への対応
> A多様・激化している競争への対応
> すなわち、様変わりしてるい経営環境において中心市街地の「商店街等中商小売商業」が活性化するための取組の総称としての「商店街等中小小売商業の高度化」への取組、事業ミックスの一環として位置づけられ、取り組まれないと所期の目的を達成することはできません。

すなわち、目的は「中小小売商業(の機能)の高度化」であり、これを実現するためにはもちろん、市街地全体、街区、商店街、個店の各層にわたって様々な事業・活動が有機的な連携を持って展開されることが不可欠です。
「中小小売商業高度化事業」に掲げられている各種の事業は、必要な事業群のうち、事業の特性から共同で取り組むべきものについて掲げ、支援の対象にするというものです。
したがって、大事なことは高度化事業を利用して実現することが、全体の活性化事業において果たすべき役割をあらかじめ構想し、構想に即した高度化事業の中身を計画するということ。
高度化事業は、機能の高度化という目的を実現するための手段であり、その選択及び仕様は「機能の高度化」の方向・内容に規定されます。
たとえば、共同店舗方式でスーパーマーケットを作る、という場合、目標はスーパーマーケット、手段が共同店舗ということですから、共同店舗のあり方は、参加者の「小売機能の高度化」を実現する方向である「スーパーマーケット」という業容に規定されます。
ここを取り違えて、漫然と「最寄りの共同店舗を作る」といったレベルで考えていると、競合であるプロパーのスーパーマーケットに太刀打ちできない訳ですね。

タイトル形態は機能に従う
記事No1219
投稿日: 2006/08/30(Wed) 11:36:41
投稿者takeo
 何が目的かということで、何を為すべきか、は決まります。

高度化事業を手段として実現を目指すのは、
最終的に中心市街地の「商業機能の高度化」であり、これを実現するために当該区画等において実現すべき「あるべき商業機能」とはどういうものか、ということが先行決定されなければならない。

あるべき機能が決まってから、その整備手法として「高度化事業」を選択する、というのがあるべき段取りです。

では中心市街地の商業機能を全体として高度化するために、当該区域にあるべき商業機能は、どのような手順で決めるべきか?
そもそも、中心市街地に高度化事業などを手法として新たに整備すべき商業機能とはどのようなものが考えられるか?

これはそう簡単な話ではありません。

タイトル「核」的施設の設置
記事No1221
投稿日: 2006/08/30(Wed) 11:43:56
投稿者takeo
高度化事業を利用した取り組みとしてまず考えられるのが、大規模空き地・空き店舗などを利用してこれを設置するという取り組み。

@中心市街地の適地に「核」を誘致する
A「核」が集めたお客が中心市街地を回遊し、賑わいが生まれる
B商店街の店前通行量が増大する
C通行量が「入店^買い上げ客」に転化する
D全体が活性化する
という筋書きですが、問題点が三つあります。

第一に、「核」とは何か?
一口に「核」と言いますが、本当に中心市街地活性化の実現に役立てたかったら、「商業集積に核とは何か」ということの理解からスタートしなければならない。

商業集積の「核」とは、その商業集積が全体として提供している「ショッピング」「買い物の性格」を総合的に体現する力を持っている店舗です。売り場規模の大きさで決まるわけではありません。
「買い回り型商店街」の場合は、百貨店、ファッションビルなどが核的施設だということになります。
「最寄り型商店街」の場合はスーパーマーケットですね。
すなわち「その集積が全体として対応しているショッピングの性格を体現している店舗」。

ちなみに「商業集積」は使われている文脈でいろいろ意味が違いますが、「同じような来街目的を持っている店舗がいくつも集まることで、来街者から見た「来街目的」を充実・実現している小売店の集合」というような意味です。
この場合、「商業集積の核」とは上で述べたような性格を持っている店舗を指すことばだと言うことが理解されると思います。

核の設置を計画するなら、前提として商業集積が全体として充実を目指す商業機能としてのありかたを決めることが重要です。
中心市街地のように、広域からの買い物客の来街を実現しなければならない集積の場合、「最寄り型核」であるスーパーマーケットを設置しても核としての機能を期待することはできません。

もっとも、中心市街地居住者の利便に供するという目的でのスーパーマーケットを高度化事業を利用して整備する、というのはある得る話です。
ただし、この施設が中心市街地の商業機能全体の「核」という位置づけはできない、すべきではないということは、あらかじめ理解しておくべき。位置づけを間違えた失敗事例はたくさんあります。

タイトル回遊・入店・売り上げの発生
記事No1223
投稿日: 2006/08/30(Wed) 12:12:05
投稿者takeo
第二の問題:
> @中心市街地の適地に「核」を誘致する
しとして、ここから自動的に
> A「核」が集めたお客が中心市街地を回遊し、賑わいが生まれる
> B商店街の店前通行量が増大する
という現象が生まれるわけではありません。
回遊するには「回遊したい」と思わせる「何か」があらかじめ訴求されていなければならない。
もちろん、商店街の仕掛けですから、回遊の目的はショッピングがらみで提供すること。
核に来たついでに、「まちを歩くと楽しいショッピングができそうだ」という期待が生まれる仕掛けがあってはじめて「核」が核として機能します。
「仕掛け」とはもちろん、買い物行き先として楽しそうな個店が軒を並べている、ということ。

商店街立地の個店にとって「核が欲しい」ということは集客装置・把捉手段が欲しい、ということです。
「販促」の効果を享受できるのは、買いたい・見たい商品を買いやすく提供しているお店だけ、まずはそういうお店を目指す取り組みを先行させないと。

「販促すれば売り上げが上がる」というのは他に買い物行き先が無かった時代のこと。

高度化事業は、事業目的が「商店街が目指す買い物の場作りに必要不可欠な機能の整備」でないと、活性化の実現に効果を発揮することができません。そればかりか、場合によっては当該施設自体が立ちゆかなくなることも多い。十分注意してください。
関連は、サイト表紙の「サイト内検索」を利用して勉強してください。

タイトルA事業の要件
記事No1217
投稿日: 2006/08/30(Wed) 11:16:54
投稿者takeo
これから決定されることなので、とりあえず省略。

タイトルB記載事項
記事No1218
投稿日: 2006/08/30(Wed) 11:30:10
投稿者takeo
 基本計画には、中小小売商業高度化事業の実施予定者と協議の上、設置する施設又は設備の概要、実施予定者、おおむねの位置又は区域、おおよその実施時期等をそれぞれ記載する。
 なお、地権者の協力を得ることについては、空き店舗対策として喫緊に実施するに当たり重要であるとともに、中心市街地の賑わい回復を図る上で、土地利用の高度化やまち全体のテナントミックスを進める必要性等の視点においても重要である。
―引用終わり―

前段は旧基本方針と同様、「なお」以下が新設。
地権者の位置づけは、協議会メンバーにも想定されているように、重視されています。
特に大型空き店舗、土地区画整理事業対象地区の地権者は重要な位置にあるわけですが、
そもそも何を目的にした事業なのか、なぜ当該事業が必要か、事業の結果何がどうなるのか、といったことについて自信を持って提案できることが大前提。「提案を出す」と言うことについての「合意形成」が重要。「白紙での話し合い」とかは最悪。
といったことは、私などが言うまでもないことでしょうけど。

「地権者」については、あらためて取り上げます。

タイトル※ これまでのところ ※
記事No1193
投稿日: 2006/08/27(Sun) 12:30:14
投稿者takeo
目下検討中のことは、基本計画の見直しの有無に関わらず「商業の活性化」への取り組みを計画する上で不可欠のことです。
ここまではいわば序論、これからがいよいよ本格的な検討に入ります。

 本論に入る準備として「序論」を納得していることが前提になりますので、ここまでの説明について、質疑を行ってみたいと思います。
質疑・批判・反論その他何でも結構です。
あなたが「あれ?」と思うことはおそらく大勢の人が「?」と感じるところだと思います。
右代表で書き込まれると当スレッドの意義が高まります。
ご協力よろしく。

当サイト、各方面からアクセスを受けていますので、あなたのご意見が施策に反映される、という成り行きも皆無では無いと思います。


※火曜日から続きをアップします。

タイトル商業集積の構想
記事No1227
投稿日: 2006/08/30(Wed) 15:38:36
投稿者takeo
中心市街地の「商業の活性化」とはすなわち、商店街等の商業集積を活性化させることであり、「活性化」が「機能の増進・経済活力の向上」であるとするなら、活性化のための施策を考える前に、
「中心市街地の商業機能」が受け持ってきた・現に受け持っている機能とはどういうものか、ということを明らかにすることが必要です。

ご承知のとおり、消費購買行動は、大きく最寄り型と買い回り型という二つのパターンに区分されます。各地の商業機能の実態をみてもおおむね最寄り/買い回りという区分は成り立っています。
(ショッピングセンターを除く。これについては後述)
対応しようとする消費購買行動によって商業集積のあり方、つまり、品揃え=店揃え、サービス揃え・提供すべき買い物環境などへの期待が変わります。もちろん、期待に応えきれない集積は「買い物行き先」としての評価を得られず、買い物行き先として利用されることもありません。

中心市街地の商業集積は、歴史的に当該都市及び隣接地域からの「買い回り型買い物行き先」及び都市中心支部居住者の「最寄り型買い物行き先」という二つの性格を持った集積の集合として成り立っています。それそれの機能は、個別商店街、施設で分担されているのが通常ですが、小規模な都市の中心商店街の場合、この分化が見られない・最寄り型と買い回り型それぞれの店舗が混在している例も少なくありません。

これまで幾度も述べてきたように中心市街地の商業集積は、都市及び周辺地域という広域圏の主として「買い回り型買い物」という消費購買行動に対応することを事業機会とする小売業者の努力によって形成されてきました。もちろんそれらの努力は、「個店レベルの繁昌実現」を目指した経営努力であり、それら各店の努力が商業集積としての特徴=集積の魅力を作り出していました。商店街とはいわば「自然成長的商業集積」です。

商業の活性化とは、この自然成長して現在に至っている・もはや自然衰退期にはいっているかのような商店街をあらためて「買い物の場」として再構築することを意味します。
再構築というのは他でもありません。現存している商店街、そこに立地する個々の店舗がこれまで通りのあり方の延長上で、まちの「売り場」以外の要素を整備することで、広域圏の人々に再び「買い物の場」として認知され利用されると言うことは考えられない、再び買い物の場としての活用を願うなら、次のような環境の変化を踏まえて、「中心市街地におぴて成立する商業機能」を発見し、既存の資源などを活用しながらこれを構築する、という大仕事に取り組まなければならない。

あるべき商業機能を発見し、既存の経営資源を活用し・自助努力を中心にその実現を目指す、というのが商業の活性化の基本方針になります。

このとき第一番に問題になるのは、
「郊外のショッピングセンターとの関係をどう考えるか」
ということです。
ショッピングセンター対策をヌキにした中心市街地の商業活性化策というのはあり得ないのですが、これまでの計画ではそのほとんどが「ショッピングセンター対策」は講じられていませんでした。

この問題への対策を講じるに当たっては、
「いったい、ショッピングセンターという商業集積は何ものか?」という問に対する解を持つことです。
これがないと「関係」が分からず「対策」もしたがって「これで活性化できる」という自信を持った「活性化策」を立てることもできるはずがない。
ということで、既存の計画、ショッピングセンターへの対策を欠いていたのでは活性化を実現できるはずがありません。

長くなりましたが、中心市街地の商業活性化に取り組むならば、
@広域圏を対象にした商業機能としての再構築を目指す
A郊外のショッピングセンターとの関係を明らかにする
という作業は不可欠です。

その上に立って、あらためて
B中心市街地で成立可能・繁昌できる商業集積を構想する。
C必要な施策のうち、手法的に合致するものについては、高度化事業を利用して取り組む
ということになります。

大型空き店舗がある・家主の承諾は得た・高度化事業でなんか作ろう、というノリではなく、あくまでも「商業集積の構想」に基づいた活用法を考える、手法としてOKなら高度化事業を利用する、という段取りになります。

重ね重ね。
まずは「商業機能の構想」、中心市街地の商業集積がいったいとなって実現を目指す商業機能のあり方、を構想することが仕事のスタートです。

中心市街地が目指すべき商業機能としては、旧スキームでは「ショッピングモール」とされていました。
ショッピングモールについての当社の理解については、サイトトップの「サイト内検索」を利用して参照してください。

タイトル(2)特定商業施設等整備事業
記事No1237
投稿日: 2006/09/01(Fri) 11:05:37
投稿者takeo
(1)特定商業施設等整備事業
@趣 旨
 中心市街地における商業の活性化のためには、消費者に対する多様なサービスの提供の観点から、様々な小売業の集積とともに公益施設等の都市機能の増進を促進することが重要である。その場合、専門性の高い中小規模の店舗が集積するのみでなく、大型店や各種の公益施設を含めた多様な都市機能の増進を促すことにより、中心市街地全体としての魅力の向上を図ることが重要である。
 このような認識の下、特定商業施設等整備事業は、地域のイニシアティブと創意工夫により、大型店を含んだ商業集積の中に商業機版施設又は相当規模の商業施設の整備を行うことにより、中心市街地全体の魅力向上と賑わい創出を目的とするものである。

―引用終わり―

 課題がたくさんあります。
別スレ「中心市街地論」を参照するまでもなく、中心市街地には、
第1空間:居住機能
第2空間:所得機能
第3空間:余暇時間の対象となる機能
が混在しています。

このことを踏まえつつ、都市機能の増進に向けて本事業を活用する場合は、当然、「第3空間」的機能の拡充を目的とした企画であることが必要です。

たとえば、商業機能について、施設内に配置する機能の例として「大型店」が挙げられていますが、第3空間たる中心市街地に配置される大型店とはどのような業種・業態であるべきか、ということは、中心市街地における都市機能の増進及び経済活力の向上、双方にとって大変重要な課題です。
 安易に「大型店」を設置しても第3空間の求心性の拡充につながらないどころか、当該店舗の存立さえ確保できない、という事例は少なくありません。
要注意です。

このあたりは、居住・就業・余暇それぞれの空間とそこに成立する商業機能の特性に関わる話、「中心市街地論」で述べたいと思います。

当スレッドは、「中心市街地論」スレッドと二人三脚で進めますので、「ここかと思えばまたあちら」、よろしくおつきあいください。

タイトルA事業の要件
記事No1238
投稿日: 2006/09/01(Fri) 11:22:30
投稿者takeo
A事業の要件
1.実施場所
 事業の実施地域については、一定の商業集積が見られ、公共公益施設が一つ以上存在し、さらに、電車、バス等の公共交通機関による来訪が可能な地域であることが必要である

2.施設の内容
 整備する施設は、商業基盤施設又は相当規模の商業施設である。商業施設については、整備する施設の延べ床面積を3千平方メートル以上であることとする。また、商業基盤施設については、既存又は新設の商業施設と一体的に整備することとし、当該商業施設の延べ床面積が原則3千平方メートル以上であることが必要である。
ただし、事業を実施得る地域の人口規模等からみて、適当案規模の施設とすることが重要である。

―引用終わり―

 旧法時代から続いていることですが、このスキームでは、商業機能の中身の区分があまり強調されていません。
伝統的な商業理論においては、「近隣地域」と「産業地域」と「中心市街地」とでは、それぞれ立地可能な業種・業態がかなり明確に区分されていました。
量販百貨店が広く展開される中で、このような区分はあまり意識されなくなっています。機能さえ充実させれば立地のこれまでの特性に関係なく商業が成立する、というのが今日の商業環境ですから。

しかし、空洞化が進展する中心市街地において、その「核」としての役割を想定しながら商業施設を設置する場合、当該商業施設の商業機能としての特性については、慎重な検討が必要です。
間違っても3,000u以上あれば中身は何でもいい、などと考えないこと。(そういう人はいないだろうと思うのですが、何しろ現実に出来上がっている施設を見ると、言っておきたくなるのです)

「施設の内容」は、規模だけではなく、否、規模よりも「ショッピングセンターを横目にわざわざ出かけてきてもらえる・内容」を持った商業施設であることが必要。規模は機能を追求した結果として決まります。

 中心市街地へのショッピング客を集める「核」としての機能が期待される商業施設、そのコンセプトは如何にあるべきか?
難しい問題です。

タイトル中心市街地の商業機能
記事No1274
投稿日: 2006/09/05(Tue) 10:45:21
投稿者takeo
大別すれば二つです。

@都市及びその周辺という広域からのショッピング目的の来街の対象となる商業機能
 もともと中心市街地が買い物行き先だったのは、この機能が充実していたからですね。

A中心市街地に居住・勤務する人たちのデイリーな買い物行き先
 これがきちんと提供されていないと、他の都市機能がどんなに充実していても住む場所としての要件は満たされません。

二つの商業機能は、中心市街地に立地しているということでは同じですが、お客の来店目的・消費購買行動の目的は明確に異なります。
@に買い物に来る人の生活において、A的役割を果たす店舗は、中心市街地まで出かけてこなくても、住んでいる地域・近辺に立地しています。スーパーマーケットやコンビニエンスマート。

A的商業施設、どんなに店舗規模を拡げてもスーパーマーケットがあるから中心市街地に買い物に行く、という人はいませんからね。
スーパーマーケットが一階に盤踞している商業施設の二階以上に入居してOKという業容ははっきりしており、なかなか中心商店街仕様のお店では難しい。
こういう店舗が中心市街地の「核」を張れるというのは間違いです。
新しく商業施設を構想されるところはくれぐれもご注意あれ。

目下のところ、「法」のスキームで中心市街地を活性化しようとする都市の中心市街地・商店街において「核店舗」の位置を占める機能を持った業容は確立されていないと思います。
商業施設整備の計画をお持ちのところは、このあたり、しっかり検討してください。デベロッパーさんもこのあたりは把握されていないかも知れません。

タイトル施設の機能と規模
記事No1278
投稿日: 2006/09/05(Tue) 14:42:41
投稿者takeo
中心市街地にあるべき商業機能は、
1.「中心市街地ならでは」というわざわざ来訪型の商業機能・施設と
2.中心市街地居住者のための「利便型」商業機能・施設
の二つ。
一身にして二機能を兼務することは難しい。

特定商業施設等整備事業の対象となるのは、商業基盤施設と商業施設です。商業基盤施設についても、近隣・利便型と広域型がありますが、ここでは論議しません。以下はもっぱら、商業施設について。

> A事業の要件
> 1.実施場所
>  事業の実施地域については、一定の商業集積が見られ、公共公益施設が一つ以上存在し、さらに、電車、バス等の公共交通機関による来訪が可能な地域であることが必要である

つまり、想定されているのは「広域対応」であり、「時間堪能型」商業機能です。
中心市街地、なにも「歩いて暮らせるまちづくり」を意味するものではなく、交通手段を利用した「広域来街」は大前提だと言うことを再確認しておきましょう。

さて、この広域来街対応型商業機能は、当サイトが提唱する「ラグジュアリィニーズ」の受け皿となる商業機能のことです。
この制度で設置を計画する商業施設とは、「ラグジュアリィなショッピングの場」でないと集客できません。中途半端な業容、品揃え・店揃えは許されません。やってもよろしいがその時は一年を経ずして撤退話が起こる、という可能性を覚悟しておくこと。


> 2.施設の内容
>  整備する施設は、商業基盤施設又は相当規模の商業施設である。商業施設については、整備する施設の延べ床面積を3千平方メートル以上であることとする。また、商業基盤施設については、既存又は新設の商業施設と一体的に整備することとし、当該商業施設の延べ床面積が原則3千平方メートル以上であることが必要である。
> ただし、事業を実施得る地域の人口規模等からみて、適当な規模の施設とすることが重要である。

この事業で設置を目指す商業施設、
@中心市街地居住者のための利便型施設ならば、
3,000u位のコンビニエンスマートで決まりです。

Aラグジュアリィモールの核店舗という位置づけの場合。
難しいですからね〜。
量販百貨店では核にならない。
ドンキホーテもだめ。
もちろん、郊外型SCのミニ版でもだめ。
というのが中心市街地・ラグジュアリィモールの役割です。

もちろん、ファッションビルもだめですね。あ〜ゆ〜「セルフ」の業容の集合体ではラグジュアリィモールの格としての機能を果たすことはできません。

ということで、何がなんでも中心市街地に大規模小売店舗を作りたい人は、計画する前に、転ばぬ先の杖・当社に一筆ご相談ありたし。

タイトルB記載事項
記事No1239
投稿日: 2006/09/01(Fri) 11:25:19
投稿者takeo
 基本計画には、特定商業基盤施設整備事業の実施予定者と協議の上、整備する施設の概要、実施予定者、おおむねの位置又は区域、おおよその実施直答青記載することとする。

―引用終わり―

 特にコメントはありません。

タイトル(3)大規模小売店舗立地法の特例措置
記事No1318
投稿日: 2006/09/11(Mon) 12:01:55
投稿者takeo
 中心市街地の商業の活性化を実現するために、
「大店立地法」に定められた、新設又は変更の手続き等を緩和することを通じ、中心市街地における大規模小売店舗の立地を促進しようとする措置について。

 

タイトル@趣旨及び措置の概要
記事No1319
投稿日: 2006/09/11(Mon) 12:06:42
投稿者takeo
 商業機能の郊外移転等を背景とした中心市街地の疲弊が進む状況に鑑み、大規模小売店舗立地法(平成10年法律第19号。以下「大店立地法」という。)の新設又は変更の手続き等を緩和することを通じ、中心市街地における大規模小売店舗の立地を促進し中心市街地の商業等の活性化を図る必要がある。
 このような観点から、法にもとづき以下の二種類の特性措置を活用することができる。
(@)第一周第一種小売店舗立地法特例区域(以下「第一種特例区域」という。)
 第一種特例区域は、任的基本計画において定められた中心市街地(以下「認定中心市街地」という。)において第店立地法の新設又は変更の差違の届け出自体を不要とする等により、第店立地法の手続きを実質的に適用除外とするもの(法第36上、第37条関連)である。
(A)第二種大規模小売店舗立地法特例地域(以下「第二種特例地域」という。)
 第二種特例区域は、全国の注中心市街地において、大店立地法の新設又は変更の差違の届け出書類の簡素化や8ヶ月の実施制限を適用除外とする等の第店圃立地法の手続きの簡素化を図るものである(法第55条関連)。

タイトルA特例区域を定めるに当たっての留意点
記事No1320
投稿日: 2006/09/11(Mon) 12:10:24
投稿者takeo
(@)特例措置の対象となる区域の考え方
 本特例措置の活用に当たっては、都道府県と市町村の密接な連携の下、特に大型空き店舗等に大規模小売店舗の迅速な誘致が必要な場合において、周辺生活環境の保持への影響も勘案しつつ、都道府県及び政令指定都市(以下本項において、「都道府県等」という。)が、認定中心市街地及び中心市街地の全部又は一部を特例区域として定めることが必要である。その際、特例区域の広さや定める区域の連続性を問わないほか、認定中心市街地においては第一種特例区域と第二種特例区域を混在して指定することも可能である。

(A)地域住民等の意見への配慮
 大店立地法の運用主体である都道府県等が特例区域を定める際には、法(第36条等)に基づき、地域住民等の意見の提出を求めること等としているが、その際、中心市街地の活性化に期待される効果や周辺生活環境の保持に配慮する事項等を含め地域住民が適切な判断を行い得るような情報を提供するとともに、地域住民等の意見に配慮した上で特例区域を定めることが必要である。

(B)市町村からの要請に対する配慮
 都道府県は、法(第36条第5項等)に基づき市町村から特例区域を定めるよう要請があったとき、その内容を十分検討することが必要である。また、当該要請に応じることが出来ない場合には、その理由等について市町村に通知することが望ましい。

 ここでは大店立地法関連で都道府県の役割が出ていますが、都道府県にはもっとやってもらわなければならないことがあるのではないかと思います。
法以前の問題として、商業をはじめとする各領域の専門知識の確保、計画作成〜実施に関する「メタ」の知識・技術などについて、各市町村ごとに必要なスキルを修得するよりも、一般的なレベルの必要事項については都道府県が修得の機会を提供する、というあり方がいいのではないかと思いますが、如何でしょうか。 

タイトルBその他の留意事項
記事No1321
投稿日: 2006/09/11(Mon) 13:12:58
投稿者takeo
 法第13条に基づき基本計画の認定が取り消された場合には、都道府県等は、当該基本計画に係わる認定中心市街地内に定められた第一種特例区域の変更又は廃止の必要性について速やかに検討することが必要である。
 また、市町村が大店立地法の特例に係わる措置を活用しようとする場合であって、基本計画作成時に、都道府県に要請する予定がある場合等においては、その旨又はその概要を基本計画に記載することが望ましい。

(3)は、端的にいいまして、中心市街地内の大型空き店舗を新たに出店しようとする又は誘致しようとする大規模店舗のために活用する、ということを想定した措置です。
 この措置を活用するについては、その前に検討しておかなければならない重要なことがいろいろあります。たとえば、佐賀市において中心市街地活性化の牽引車として開発された大型店・エスプラッツはなぜ撤退せざるを得なかったのか?
こう言うことをしっかり検討しておかないと、この「措置」を有効活用することは出来ません。

 有効活用できないと言うことは、
@当該大規模店舗が中心市街地の商業機能の核としての機能を果たせない、ばかりではなく、
A当該大規模店舗自体が「営利事業」として成立しない
という結果を生むことになります。
中心市街地に現存していない規模の店舗を引っ張ってくれば、その店舗が「核」となって中心市街地活性化を実現してくれる
というのは、商業のなんたるかを知らない人の妄念です。
大型空き店舗の活用には当たってはくれぐれも慎重にけんとうあsれますよう。

タイトルまとめ
記事No1322
投稿日: 2006/09/11(Mon) 13:37:54
投稿者takeo
(3)は、端的にいいまして、中心市街地内の大型空き店舗を新たに出店しようとする又は誘致しようとする大規模店舗のために活用する、ということを想定した措置です。
 この措置を活用するについては、その前に検討しておかなければならない重要なことがいろいろあります。たとえば、佐賀市において中心市街地活性化の牽引車として開発された大型店・エスプラッツはなぜ撤退せざるを得なかったのか?
こう言うことをしっかり検討しておかないと、この「措置」を有効活用することは出来ません。

 有効活用できないと言うことは、
@当該大規模店舗が中心市街地の商業機能の核としての機能を果たせない、ばかりではなく、
A当該大規模店舗自体が「営利事業」として成立しない
という結果を生むことになります。
中心市街地に現存していない規模の店舗を引っ張ってくれば、その店舗が「核」となって中心市街地活性化を実現してくれる
というのは、商業のなんたるかを知らない人の妄念です。
大型空き店舗の活用には当たってはくれぐれも慎重に検討されますよう。

 この点については、ここで若干考えておきたいと思います。

中心市街地を考えるときに大事なこと。
ここには様々な都市機能が立地しているわけですが、になっている機能の特性から、

@中心市街地居住者・就労者のための機能
A当該中心市街地が立地している都市及び周辺地域のための機能
Bさらに広域からの来訪者のための機能
というように大まかに区分することが出来ます。

特に商業の場合、@とAという消費購買はそれぞれ異なった目的・期待をもって行われるところから、店舗の業容も異なっているのが通常です。伝統的な用語でいう「最寄り」と「買い回り」、当社の理論では「利便型」「堪能型」というように。ちなみに「ラグジュアリィ」についてはサイト内検索で確認してください。
中心市街地の商店街は、この二種の消費購買行動に対応しており、最寄り商店街と買い回り型商店街から構成されているはずです。

 「中心市街地の」商業の活性化という場合、重要なのはもちろん、都市広域からの来街目的となる商業機能を活性化すること。
中心市街地の商業機能の「核」とは、広域から中心市街地へ、わざわざ買い物目的で出かけてくる、来街目的となる魅力を持った店舗でなければならない。

 郊外型ショッピングセンターで核に位置する量販百貨店と同じ方向で、規模や機能で見劣りのするものを新設しても、それで来街目的が強化されることにはなりません。
このことに気づかずに、大型「核店舗」を設置して失敗(廃止)した、という事例は先述のエスプラッツに限らず、全国各地で見られると思います。

 大型空き店舗跡に大型店舗を計画する場合は、「郊外のショッピングセンターを横目に、わざわざ来街・来店してもらえる業容であるか?」ということをしっかり検討することが必要です。
ちなみに、既存の大型店企業の皆さんがこのあたりについての理論・知識、ノウハウを持っているか、というとウ〜ムですからね。

タイトルまとめ
記事No1337
投稿日: 2006/09/13(Wed) 09:59:51
投稿者takeo
 商業の活性化に限ったことではありませんが、中心市街地活性化のための事業領域及び各補助制度は、それらにまんべんなく・全部取り組めば、即・活性化を実現できる、というものではありません。当たり前というか、当たり前すぎるレベルの話ですが、これは念を押しておかなければならない。

 大事なことは、スキーム及び制度を活用してどんな中心市街地を目指すのかということであり、当然の事ながら具体的な目標はそれぞれの都市によって異なり、それによって取り組む事業およびその内容が変わってくる。
大事なことは、実現したい中心市街地のイメージ、ビジョンを明らかにすることです。

旧『整備改善・活性化法』では、水害地の整備改善と商業等の活性化という両面の事業に一体的に取り組むことで実現する「中心市街地の商業機能」について、「一体的推進の目標」として掲げることになっていました。
この目標は後に『TMOマニュアル』で「ショッピングモールとしての再構築」と示されましたが、気づいた人は少なかったようです。掲げられた目標は「歴史と文化を活かした街」とか「○○の文化漂う街」などというキャッチコピーめいたレベルのものが多かった。

危惧されるのは、今度もまた同じような目標がっかげられるのではないかということです。
全体としての「中心市街地の活性化の目標」については、スレッドをあらためて考えたいと思っていますので、ここでは「商業の活性化」を実現するための目標について。

中心市街地の「商業の活性化」を実現するためにまずやるべきことは、当該都市及び周辺地域という広域において、どのような商業地としてのありかたを実現しようとするのか、ということ。
つまり、当該商圏(小売商業の活動圏内)において、どのような機能を担うことで活性化を実現するのか、ということをまず決定しなければならない。担おうとする商業機能が異なれば、当然、必要な施策・取り組みも異なりますからね。

このとき大事なことは、もちろん、都市郊外に展開している商業機能・集積、とりわけショッピングセンターとの関係です。
いつも申しあげているとおり。
真っ正面からぶつかるのか、「棲み分け」るのか、あるいはなにも考えずに法に示された事業のつまみ食いに終始するのか・・・。

商業の活性化、本気で取り組むならばまず、
@郊外型商業の動向に関わらず存続可能である
A中心市街地既存の商業機能が自己改革に取り組むことで実現可能である
という商業機能を発見し、その実現を目標に掲げなければならない。そしてこの目標を都市の自助努力を中心とした取り組みで漸進的・段階的に実現していく取り組みを組織しなければならない。

このことは「基本方針」には示されていませんが、これが前提作業として行われていないと、いくら基本方針に則った計画を作ってもものの役に立ちません。

さらに言えば、上記@及びAの条件をクリアする「目標」を考えるためには、頭の中に「商業理論」を装備しておくことが不可欠です。現代の商業機能は「わざわざ足を運んでもらう」来店・来街目的をはっきり定義し、しっかり実現しておくことが不可欠なのだ、ということをくれぐれもお忘れなく。

「人が増えれば商売繁盛」というのは郊外にただの一店も買い物行き先が無かったころの商店街の常識であり、もはやそんな常識を信じているのは、信じているために物事が見えなくなっている一部の人たちだけ、ですよね・・・・?

ということで、皆さん。
「商業の活性化」のための事業を計画するに当たっては、中心市街地の既存商業が一体となり、かつ、他方面の各種事業の成果を活用しながら、実現を目指す「商業機能としてのあり方」=「広域において分担する商業機能としてのあり方」を明確に打ち出すことがなによりも優先して取り組まなければならない課題である、ということを疑問の余地無く理解してください。